断腸亭料理日記２００7

タラモサラダ

9月29日（土）夕方

午後から、歯医者。

帰宅し、先ほど買った、手羽先を唐揚げにする。
手羽先唐揚げは、うまいのだが、細い骨の間の肉が
食べにくい、というのが、以前から思ってきたことである。

そこで、食べやすく、柔らかく仕上げるため、
圧力鍋で揚げてみた。

味付けは、しょうゆと花椒（ホワシャオ）。

ホロホロ。

これはこれで、悪くはないが、
ちょっと柔らかくなりすぎてしまったか。

さて、次。
（なにか、今日は、作っては食べ、作っては食べ、
と、なにかに憑かれたように、物を作っている。）

タラモサラダが、食いたくなった。

タラモサラダ、と、いうものをご存知であろうか。
タラコの入ったポテトサラダ、といえばわかりやすかろう。

これを初めて食べたのは、筆者がまだ社会人になって
すぐの頃であった。
バブルの頃、と、いってもよかろう。
そして、それと重なるように、イタメシブーム。

そんな頃、結婚したてで、筆者らは世田谷の明大前に住んでいた。
その関係で、下北沢によくいくイタメシやが、あった。

そこで食べた、タラモサラダが初めてであったのだが、
これがかなりうまかった。
その後、他の場所でなん回か食べてはいるが、
これを越えるものは、なかったように思う。

ちょっと、タラモサラダを調べてみる。

なんとギリシャ料理らしい。
タラモ、とは、魚卵のことらしいが、ギリシャ、と、
いうことであるから、きっと、タラコ、ではないのであろう。

タラコを自転車で買いに出る。

と、驚いた。
三筋のヤマザキ、鳥越のココスと、近所の食品スーパーを
二軒回るが、辛子明太子はあるが、ノーマルなタラコは売っていない。

なるほど、そんなものなのか。

むろん、大きなスーパーや魚やに行けばあるだろうが、
品数を抑えた小さなスーパーでは置かないほど、
ノーマルなタラコよりも、辛子明太子の方が
断然売れる、と、いうことなのであろう。

結局、佐竹商店街の、みかわや、に、あった。

作る。

まずは、内儀（かみ）さんにジャガイモを２個むかせる。

調理は、レンジ。

小さめに切って、皿に載せラップをかけ、まず２分。
一度止め、ムラに熱がかからぬように、
中のじゃがいもの位置を変える。

さらに、２分。

ボールに熱の通ったジャガイモを移し、潰す。

レシピは塩胡椒、オリーブオイル、レモン汁。
それから、玉ねぎ１／４個ほどおろしたもの。
タラコを一腹開いて、混ぜ込む。

タラモサラダ、が、できた。

普通のタラモサラダ、で、ある。

一般に作られているのは、こんな感じである。

これはこれ、なのであるが、２０年前、下北沢で
最初に経験した、タラモサラダではない。

なにが違うのか。
クリーミーさが違う。
ポテトサラダではなく、マッシュポテト。
それも、かなりゆるい、クリーミーなものであった。
芋は完全に潰し、さらに、裏漉し、までした方が
よかったかもしれぬ。

翌日、リベンジ。もう一回作ってみた。

ちょっと、写真ではわかりずらいが、裏漉している。
そして、さらに、生クリームを加え、オリーブオイルも
量を増やしている。（ついでに、味も濃い目、玉ねぎも倍増で、
半個をおろしている。これもポイントかもしれぬ。）

だいぶ近いものができた。
サラダ、と、いうよりは、ディップのようにして、
クラッカーに付けて、食べる。

これは、なかなか、うまい。

裏漉す分、ちょっとだけ、手間がかかるが、
つまみとしては、かなりよい。
うまい、タラモサラダ、が、できた。

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