断腸亭料理日記2007
10月25日(木)夕
京都、日帰り出張。
昼前に出て、昼飯は毎度だが、八重洲の大丸の地下で
弁当を買う。
ここは、この10月一杯で閉店。
11月からは、建設中であった、八重洲口前左手側のビルに新店として
オープンするようである。
ビルの名前はグランドトウキョウノースタワー。
ちなみに、八重洲口の右手側には、
同じくサウスタワーというビルもオープンするようである。
北側が三井不動産、南側がJR東日本らしい。
まったくこの界隈の再開発は目まぐるしい。
丸の内側が三菱、日本橋からこの八重洲までが三井。
余談だが、先日行った帝国ホテルは三井不動産がグループ化する。
日比谷も三井、ということのようである。
東京駅にもう一度話を戻すと、ちょうど今日、
駅ナカ、などといって、ショッピングスペースがオープンした。
今日は覗かなかったが、場所は地下中央通路、銀の鈴のあったところ。
(銀の鈴も新しくなっているらしい。)
グランスタ、と、いうらしい。
扱っているのは弁当、惣菜、酒、おみやげなど。
なんとなく、JR東日本の“駅ナカ”には、個人的には
今ひとつ、の印象が前からある。
前にも駅弁のことで書いたが、JR東日本は、
伝統的に相場以上の高い金を取っている、
というイメージがあるのである。
駅という便利だが、閉じられた場所をいいことに、、
なのである。
ともあれ、京都。
夕方、山科で仕事を終え、京都駅に戻る。
京都の紅葉はまだ少し早いようである。
京都へくると、必ず自分で食べるために、京漬物を買う。
新幹線の構内で漬物を買い、弁当にビール。
弁当はなにがよかろう。
東京駅との比較だが、なにか京都駅にしても大阪駅にしても
関西の駅は、価格にしても、内容にしても、良心的に感じるのだが、
気のせいだろうか。
目にとまったのが、さんま鮨。
奈良の、柿の葉寿司の店が売っている。
(いつもある定番のものではないようだ。)
さんまの鮨というと、紀伊勝浦の駅弁が思い浮かぶが、
安くてうまい。
ここにあったのは、530円。
これはいわゆる正式な駅弁ではないが、それにしても安い。
のぞみの席に座り、ビールとともに開けてみる。
尾まで付いたさんま一本であるから、でかい。
しょうゆをかけて、食べてみる。
押し寿司にするさんまは、脂は少ない方がよい。
先の紀伊勝浦のものもそうだというが、
紀伊半島沖で獲れるさんまは、南下してくる間に、脂が落ち、
ちょうどよい塩梅になるという。
これもそうだろうか。
レモンがさわやかで、うまい。
飯の量もそうとうにある。
元来、筆者、富山の、ますの寿司でも、なんでも
駅弁の魚の寿司はかなりの好物である。
さらに、安くてうまい。
他愛もないものであるが、なにか相当に充実した気分になる。
これだけで、よい出張になったような気がするのである。
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