断腸亭料理日記2007

鯵たたき、生つぶ貝ぬた、

青とうがらし、谷中

さて、二回続けて、そば、に関する考察を書いた。
路麺と、老舗系。まだ、町のそばやと、問題の趣味そばが、
残っているが、趣味そばについては、筆者にとっては鬼門。
しかし、趣味そばを解明しないと、現代のそばは、理解できないように
思われる。若干、調べたいこともあり、もう少し時間をいただくとして、
ひとまず、通常バージョンに戻ろう。

7月7日(土)夜

午後、御徒町駅付近に買い物に出たついでに
吉池に寄る。

先日は、鰯の刺身やら、なめろう、を作って、うまかったが、
今日は鯵にしてみようか。
やはり、旬である。
吉池には、鯵だけでも、大きさ違い、産地違いで、
5〜6種置いている。

最も安いのが一匹100円。
その上の、130円のにしてみる。三匹。

それから、常磐もののようだが、生のつぶ貝が
値引きで、1パック、130円。やすい。
ぬた、にしようか。

わけぎを買おうと思うが、吉池の1Fにはなく、
帰り道、佐竹商店街の、スーパーみかわやに寄る。
ここは、野菜は、安くて、さほど悪くない。

わけぎ、¥100。青唐辛子も100円。谷中生姜も100円。
(なにか100円ショップのようである。)
青唐辛子も季節。煮びたしのようにして、食おうか。
暑いときには、辛いものがよい。
谷中も目に付いたので、買ってしまう。

帰宅。

青唐辛子は、千葉のもので、辛い。

洗って、へたを切る。

まずは、フライパンに少し多めに油を敷き、炒める。
軽く火が通ったら、しょうゆ、酒、水を少し。
冷蔵庫に、じゃこ、があったので、これも一緒に入れる。

じゃこ、というのは、元来東京にはなかったものであろう。
じゃこは、雑魚(ざこ)であるが、要はしらすを、少し干し
水分を抜いたもの。
東京では、昔から、茹でただけの、しらす、として食べていた。
じゃこ、という言い方も西日本のものであるし
茹でただけよりも、むしろ、多少乾燥させたものの方が
あちらでは一般的な、食べ方なのかもしれない。
最近は、じゃこ、という名前で、東京でも売られるようになっている。
筆者は、買わないが、内儀(かみ)さんが買って
冷蔵庫に入っていた。

だし、として、入れてみる。

軽く煮て、完成。
置いておく。

生つぶ貝。
殻から出してあるものが、4つほど。
縦に半分に切ると、はらわたのような、管のようなものが
あるので、これを取って、一口に切る。
水で洗い、ぬめりをきれいに取り、ざるに上げておく。

鯵をさばく。
三匹、三枚おろし。皮を引く。

三匹全部を、たたきにしてしまおう。
細かく切る。

ねぎも多めにみじん切りにする。
和え、冷蔵庫に入れておく。

ぬた用のわけぎ。4〜5cmに切る。
細いので、茹でずに、熱湯をかけるだけでよいだろう。
湯を沸かし、ざるに切ったねぎを入れておき、
上から、沸騰した湯をかける。
青い部分がほとんどで、あっという間に、熱が通る。
あわてて冷水に入れるが、ちょっと、遅かった。
しんなりしすぎてしまった。

よく熱を取り、ざるに上げておく。

酢味噌を作る。
今日は、八丁味噌と、西京味噌、半々に合わせ
桜味噌にし、酢を入れる。
半々だと少し、塩辛さが強くなるので、少し、砂糖も足す。

わげぎの水分をペーパータオルでよくふき取り、
和えずに、それぞれを皿に盛り付ける。

谷中生姜は、茎を切ってきれいに洗う。
これも皿にのせ、信州味噌を添える。

青唐辛子も盛り付ける。

鯵のたたき用にしょうがをおろす。
冷蔵庫に入れておいた、鯵のたたきも出す。

今日は、四品もできてしまった。
それも、なにか、味の系統が近いもので、ある。

みそと、しょうが、で、ある。

ビールを開けて、食べる。

まずは、鯵のたたき。


悪くはないが、気持ち、なまぐさいか、、。
難しいものである。
素人の見た目では、まるで、わからない。


つぶ貝の生は、さすがに、うまい。
やはり、ねぎは熱を少し通し過ぎたが、
水気がよくふいてあれば、まあ、大丈夫、である。


谷中は、谷中、で、あるが、最近、
太い部分に包丁の刃を入れるようにしているが、
これはちょっとしたことだが、食べやすくなる。


青唐辛子。
これが一番よかったかもしれない。
辛いが、さっぱりとして、うまい。
じゃこ、も、だしが出て、また、見た目にもよい。

メインの鯵のたたきが今一つであったが、あとはそこそこの
今日の肴で、あった。





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