断腸亭料理日記

「深夜、焼餃子を作る男。」その2

昨日掲載分は「焼餃子」生地作り、具作り、皮作り、まで。
今日は、焼いて、食べる。

7月3日(土)夜食・続

焼く。
フライパンを熱する。
油。
火を一度止め、餃子形にきれいに成型しながら、餃子を並べる。

再点火。強火。

ぬるま湯で小麦粉を溶き、小麦粉水を作る。
パリパリの皮の素となる。

フライパンに一気に入れ、フタをする。

1分ほど。

様子を見る。

やや、小麦粉水が多すぎた。
底に、糊状の小麦粉が、厚く、1cm程度にも積もっている。

慌てて、余分な、小麦粉水をスプーンですくい取る。

しかし、そのくせ、餃子の上部など、
水分の行き渡っていない部分も多い。

今回は、一つが、大きいということもあり、
小麦粉水だけでは、皮まで煮えない。
焼餃子といえども、水餃子同様の「湯がく」工程が必要なのである。

一度、ひたひたにかぶるくらいに再度、水を入れる。
再沸騰。

やっと、皮が半透明な、餃子らしい色になってきた。

湯を捨てる。

餃子の上から、油を差し、焦げ目を付けるため、再加熱。

パリパリの皮もなんとかリカバーした。

完成。
なんと、午前2時。
「チューボーですよ」終了から2時間。
夜中に餃子を作る、男

酢じょうゆ、ラー油で。ビール。

2時間、大汗かいて、作ったこともあり、うまい
焼餃子とビールは、どうしてこうも、合う、のであろうか。

なんのかんの言うが、とにもかくにも餃子である。
ちゃんと、餃子の味である。

やれば、できる、ものである。

やはり、皮が柔らかい。
プリプリという、しっかりした、食感がなく、具とのバランスが悪い。

具の塩気が若干足りなかったか。中華スープの素もなかった。
しかし、この方が、豚肉、野菜の旨味をきちんと味わえる、というよさもある。
そういう意味では、タネをよく練って、旨味は引き出してある。

いわゆる、焼売、ワンタンなど、の広東の点心類と、
北方系の焼餃子とは、そもそも、具の方向性が違う、ような気がする。

今日は、卵白を入れたが、本来の焼餃子のレシピでは入らない。
(卵白を入れるのは、広東系か?)

野菜を細かく切ったのも、なんとなく、広東をイメージした。

しかし、点心というのか、パオズというのか、このカテゴリーのものは
基本的には、豚肉と、豚の脂身の旨味と、小麦粉を味わう食べ物であろう、と思う。

そういう意味では、野菜が入るにしても、渾然一体となっているほうが、
うまい、のではないだろうか。

皮作りからの、点心。
やみつき、になりそうである。

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