断腸亭料理日記2006

三軒茶屋・

アメリカンダイナー・

ベイカーバウンス

11月15日(水)夜

さて、三軒茶屋、で、ある。

その上、アメリカンダイナー。
(ようは、本格ハンバーガーなどのある、アメリカっぽい
レストラン、である。)

まったくもって、筆者と180度違うであろう、という
印象を、読者の方々も、抱かれるかもしれない。

実際に、今、積極的に、こうした店を自分で探して
いくか、と、聞かれれば、まあ、いかないであろう。

かといって、嫌いなのか、と、いわれれば、実は、そうでもない。
筆者らの世代は、マガジンハウスの「POPEYE」(ポパイ)で
育った世代でもある。
(ポパイといえばあの頃、アメリカンであった。)

アメリカンな食い物も、ベーコン、レタス、トマトのサンドイッチ
いわゆるBLT、は、好きでたまに作ったりしている。

だが、なぜ、三茶(さんちゃ)くんだりまで、わざわざ出かけて
いったのか、と、いうと、こういうことなのである。

先日、小学校の同級生を合羽橋の太助寿司へ
連れていった
のだが、

その同級生は、アメフトをし、アメリカンが大好きで、
「今度は、俺の好きな、ハンバーガーショップへ連れて行くよ」
と、いうことで、自分だけ連れてきて、
まさか、俺は趣味じゃないから、いかない、
とは、いえまい。
そこで、この席が設けられた、というわけなのである。

さて、三茶は、東急田園都市線、渋谷から、二つ目。

三軒茶屋の歴史は、三軒茶屋商店街のHPによると、

『江戸時代に大山道の本道(今の世田谷通り)と近道
(今の国道246)の分岐点に信楽(後に石橋楼)、角屋、田中屋の
三軒の茶屋があった事に由来します。
当時は神奈川県丹沢の大山にある阿夫利神社へ雨乞いに行く大山詣が流行し、
文化文政の頃には三軒茶屋という呼称が一般的になっていた』

と、いうことらしい。
(大山詣り、は、落語にもある。特に、三茶とは関係ないが。)

三軒茶屋が開け始めたのは、明治40年、路面電車の「玉電」
(玉川電気鉄道)が開通し、その後、関東大震災以降であるという。

戦後も、郊外の住宅地として発展し、「玉電」(東急玉川線)は
昭和44年廃止。翌年、新玉川線着工、東急の地下鉄として昭和52年開業。
現在は、新玉線の名前はなくなり、田園都市線と、なっている。

今は、沿線に、たまプラーザなどを擁する、
おしゃれな東急田園都市線。三茶は、芸能人なども、住んでいる、
世田谷区のおしゃれな、街、なのであろう。

雨もパラパラ降る中、三茶の駅を出て、
茶沢通り、をしばらくいく。

ゴリラのオブジェがあるファミリーマートの前の路地を左折、と、
教えられた。
もう、いきなり住宅地、で、ある。

ちょっと遅れて一人で向かったため不安になる。
こんなところに、おしゃれな、アメリカンダイニングがあるのか、
で、ある。

しかし、あった。
さほど大きな店ではない。
赤いネオン管の「Baker Bounce」というサインが出ている。

店内も、絵に描いたような、アメリカン。
なかなか雰囲気のある店である。

奥の厨房をみると、炭火で、ハンバーガーパテを焼いている。

友人お勧めの「ベーコンチーズバーガー」と生ビールを頼む。

こんな感じで、ある。


自家製という、ケチャップ、とマスタードをかけ、重ねて、


友人に教えられ、食べやすいように、ナイフで半分に切って、
食べる。

なるほど。うまい。
肉はちょっと、粗挽きで、食感がよい。
炭焼きらしい、香ばしい味。
トマトケチャップもフレッシュな感じ。

バンズ(パン)もきっと特別製なのであろう。
さっくりした感じ。

なるほど、アメリカン大好きな、友人が勧めるだけのことはある。
なかなか、うまかった。

雨の中を、再び、三茶駅まで戻り、半蔵門線、表参道乗換え、
銀座線、上野広小路乗換え、大江戸線、新御徒町まで。

三茶から、浅草、そりゃあ、遠いわさ。



HP



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