断腸亭料理日記2006

新宿三丁目・

桂花ラーメン・新宿末広店

2月25日(土)昼

今週は、明日、日曜日が出勤、で、ある。
毎週の楽しみ、路麺へは、行ける。

今週は、ねぎどん

少し、西にまわるところがあり、
昼は、出たついでに、久し振りに、桂花、で、ある。

前回

これは、2004年で、ここには書いていないが、
それ以来も、もちろん、何回もいっている。
しかし、このところ、ご無沙汰であった。

桂花ラーメンは、やはり、しばらく食べないと、
無性に食べたくなるラーメンである。

桂花のHPを見ると、今、首都圏だけでも8店舗あるようである。

東京のとんこつラーメンの草分け。
とんこつといっても、博多長浜ではなく、熊本ラーメン。
熊本のとんこつ、で、ある。

ここ、三丁目の末広店は、東京の第一号店。
なんと、昭和43年開店であるという。
40年近い前で、ある。

筆者は、高校の頃から20年以上、食べている味である。

我々にはわからないが、実際に、熊本出身の人に聞いてみると、
東京の桂花は本店とはやはり、微妙に味が違うようである。

場所は、三丁目交差点、セゾンプラザの裏あたり。
路地を一本入ったところ。
隣りに、博多ラーメンの店があったりする。

昼下がりであるが、なかなかに混んでいる。
カウンターに座る。

ノーマルな桂花ラーメンに、マー油抜きで高菜の漬物が入る、阿蘇。
生キャベツと豚バラの角煮が入った、太肉(ターロウ)。そして叉焼麺など。

マー油とは、焦しにんにくの調味油、である。
ちょっとクセがあるが、これがヤミツキになる素でもある。

今日は、久し振りに、太肉にする。¥900。

このターロウ、という呼び名も、この桂花以外にも使っている
ラーメン店もあると思われるが、ここが元祖であろう。

きたきた。

生キャベツが、印象的である。
そして、その上に、黒っぽいマー油が散らされている。
筆者の場合、まず、生キャベツは、スープの中に入れる。
ことに芯の部分は少しでも、熱が入った方が食べやすい。

麺にやはり、特徴があろう。
どちらかといえば細麺といえようが、極細ではない。
丸麺で、茹で具合は堅め。
店内に、麺が堅め、で、あることが、書かれている。
店のポリシーである。
慣れると、これでなくてはならなくなる、と、書かれている。
その通り、桂花といえば、堅めの麺、が看板であろう。
これが、うまい。

スープは鶏がらも入っているようだが、ベースはとんこつの白湯。
そこに、にんにくの焦し油、マー油。
こうした調味油は今はあたりまえになっているが
やはり、ラーメン店では、ここが元祖的な存在であろう。
(ねぎや、にんにくの調味油は、もともとは、
中華料理の手法ではあろう。)

そして太肉。
濃い味で柔らかく煮た、豚角煮が2個。
昔に比べると、気のせいか、小さくなっているような気がする。
昔は、ヘビーに感じるほど、もっとでかかった。
それもあって、最近は、太肉をやめていたのである。

そして、煮玉子。
これも今ではあたり前のラーメンの具材だが、
筆者には、ここが元祖的な存在である。
ラーメンにのる、玉子といえば、昔はただの茹で玉子
しかなかったと思う。

また、茎わかめが、入るがこれがまた、
桂花には、なくてはならないアクセントである。

最初のスープの中に押し込んだ生キャベツは、

食べ進むうちに、しんなりし、うまい。

食い終わる。

こうして、細かく描写してみると、
やはり、桂花ラーメンは、筆者にとって、ある意味で
原体験的なラーメンであることがわかる。

いや、今の東京のラーメン界にとっても、
下敷きになっている部分がいくつもあるのではなかろうか。

やはり、今でも数ヶ月も食べないと
どうしても、食べたくなる味、で、ある。

地図



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