断腸亭料理日記2025

断腸亭イタリアへ行く その28 ミラノ11〜ベルガモ1

4757号

引き続き、ミラノ。

 

 

夕方、先ほど買ってきたおにぎり。

鮭マヨと書いてある。日本とまったく同じ海苔を巻くパッケージ。
やっぱり、日本のもの、流行なのである。
きっと、パッケージと包装機械までこちらへ渡っているのであろう。

が、これ、開けて食べてみると、なんと、飯が全部酢飯。
え?、ショック。まったくの予想外。第一印象これは合わない。
慣れれば食べられるのか。が、だめ。にぎりならいけるかもしれぬが
酢飯の量、バランスの問題か。イタリア人はこれでいいのか?!。

そして、もう一つ、カップの焼きそば。

なにかかっこいいデザインだが、ネーミングはSAIKEBON。
サイケボン?。何語だ!?。
中国語でもないし、日本語っぽく考えた?。
だが、YAKISOBAは確実に日本語。

ちゃんと湯切りのふたになっている。

お湯を入れて、作ってみた。

これ、ソースではない。では、中華風ということになるのか。
まあ、そんな感じなのだが、けっしてまずくはない。
なかなか、うまい。

夕方、内儀(かみ)さんが買い物があるというので、
ガッレリアに隣接する、デパートへ。

屋上というのか、テラスから、隣のドゥオーモと、夕日。

ドゥオーモのこちら側は修復中。

この夜は、買ってきたものとビールで済ます。

生ハムとサラミ。

やっぱり、こんなものでも、うまい、のである。

2月24日(月)

さて。
今日は、ちょいとミラノから出て、ベルガモ/Bergamoへ
行くことになった。

帰ってきて知ったが、NHKの「世界ふれあい街歩き」で
やっていたよう。ベルガモは“宝石の町”、フランスの文豪
スタンダールが「世界で最も美しい」と称賛した、とも。

ともあれ。
ベルガモは、ミラノの北東45qほど、列車で小一時間。
まあ、先に書いたが、ミラノは観光ではこれ以上はないか、
というので、出掛けてみることにした。

ミラノには先に書いた中距離線のカルドナ駅1つと、さらに
もう一つ、計3つの始発駅があるが、ミラノ中央駅/Milano Centraleが、
名前の通り、ミラノのメイン駅。TGVなどヨーロッパ各国への
国際列車に、イタリア国内の長距離列車もここから出る。

ここ、地下鉄モンテナポレオーネ駅からも二つ目。

やはりヨーロッパの駅はデカイし、すごい。

地下鉄から入ったので、外観は見ていないがやはり、もの凄いよう。

完成は、1931年という。かのムッソリーニ時代。
教会ではないが、この時代でも建設開始から20年も掛かっている。
まあ、建設中から使ってはいたのであろうが、日本人の感覚からは
理解できない。ヨーロッパでは教会だったり重要な建築物に
時間を掛けるのはむしろあたり前のことなのかもしれぬ。
ちなみに東京駅の建設期間は6年であった。

ウィキに1964年の渋い写真があって、フリーのようなので、
転載させていただく。(ウィキ

ムッソリーニの趣味が入り“権威主義的”なデザインになったよう。
今も正面の様子は同じよう。

やはりこうした、ヨーロッパの駅に比べたら、東京駅でも、
まったく足元にも及ばないと感じる。どこも天井が高いのである。
やはり、我が国は、この当時、金がなかった?。
いや、せっかち?、文化の違い、か。

切符を買って、自動改札から入る。プラットフォーム。

この大きな高い屋根もヨーロッパの中央駅らしい。東京駅にはない。
鉄骨にガラスとのこと。なぜこんなに高いのかというと、むろん
以前は煙を吐く蒸気機関車だったので、と。なるほど。

予定の列車に乗る。月曜日の午前中。

駅は混んでいたが、下り列車、というのか?、は、まったく
混んではいない。定刻に発車。

3駅止まって、45分、定刻にベルガモ駅着。
意外にちゃんとしている。

降りる時には、改札もなにもない。

こちらの公共交通機関は乗る時にチェックされ、降りる時には、
ノーチェック。これが普通なのである。
日本とはむしろ逆。中で買えばいい、は存在しない。
構内に入ったことをチェックするだけの機械もあるので、あれば
チェックしなくてはいけない。ただ、バスは乗る時のチェックもない。
こうなると、切符を買う人はいなくなるが、ちゃんと牽制措置がある。
乗車券なしで乗って、まれにくる検札に引っかかると、問答無用で
かなりのペナルティーを払わされる。

ベルガモ駅。

なんということもない地方駅といった感じ。(時計が合ってない。)

さて。「世界で最も美しい」ベルガモとはどんな街なのか。

ベルガモは古代から交通の結節点として、重要な街であったよう。
中世まで、自治市だったり、支配されたりいろいろだった
ようだが、やはり距離的に近いミラノの支配、影響が強かった。
ちょっとおもしろいのは、この街は郵便発祥の地と言われていること。
なんでも中世に飛脚を仕事としてベルガモで始めた人がいて、
それが、ローマを含めイタリア、欧州のスタンダードになっていったらしい。
ともあれ、そんなこの街が1428年には東に200qも離れたヴェネツィア
共和国の支配下に入り、これが以後300年以上1797年まで続いたよう。
これがベルガモのポイント。

ベルガモは、今、駅のある丘の下の街と、丘の上にある
チッタ・アルタ/CITTA ALTAに分かれる。

チッタ・アルタが世界遺産。ヴェネチア時代にこの高台の街が、
城壁で囲まれた要塞の街として造られたのである。
これが、美しい街である、と。
CITTA ALTAの、CITTAは英語のシティー、ALTAは高い。
世界遺産もヴェネチアの一部として、らしい。

 

つづく

 

 

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