断腸亭料理日記2025
4755号
引き続き、ミラノ。
ガッレリアのミシュラン一つ星の[Cracco]/クラッコ。
場所をバーに移して、デザートに入っていた。
イタリア語にはドルチェという言葉もあるが、イタリア人は
デザート、ドルチェどちらも使うよう。調べると、食後に
出されるものすべてを指すのがデザート。甘いもの全般を
ドルチェ。そんな感じであろうか。
最初はこれ。
mascherpa cheese,pear and pear distilla
と、メニューに書かれているが、どうも、違うもののよう。
チーズでもpear/洋梨でも明らかにない。チョコとナッツ。
が、まあ、一応調べてみた。
マシェルパ?/mascherpaがなかなかわからなかったのだが、
ミラノのあるロンバルディア地方の16世紀の方言で、ティラミスに
使うマスカルポーネ/mascarponeの原語、というのが見つかった。
出典はイタリアのチーズメーカーなので、信憑性は高そう。
知らなかったが、そもそもマスカルポーネはロンバルディアが
原産のよう。邦訳すると、マシェルパ(マスカルポーネ)チーズ、
洋梨と洋梨酒?。
が、この写真のものが、これなのか。
まあ、違うだろう。見た目も食べてもチョコレートと
ナッツである。茶色のはキャラメルのよう。
葉っぱはなんであろうか。わからぬが、緑のまま水分を
飛ばしているのか、なにかに漬けているのか。わからぬが
きれいなものである。
次。
milk brulee and parsley
ミルクブリュレとパセリだが、これも違っていそう。
左がアイス、なのだがオリーブ、であったか。
右が忘れてしまったが、チョコ掛けの焼き菓子か。
いよいよ、最後。
plum candy with olives
これも明らかに違う。デザートだけメニューと違っていたよう。
真ん中が、フィレンツェでチェンチといっていた
カーニバルのお菓子。ミラノにもあって、ミラノでは
名前が変わって、キアッキエーレ/chiacchiereといって、
やはり、街でも見る。味も作り方もほぼ同じよう。
左が、シュークリームのようなもの。
右はアーモンドであったかナッツを固めた焼き菓子。
以上。
いやー、なかなか凄かった。
実は、この[Cracco]の、シェフのCracco氏、イタリアで
最も有名なシェフとも言われているよう。
そりゃ、そうか。こんなミラノの一等地のガッレリアで
店を出しているのは、それなりの地位があろう。
(ただ、星一つ、というのは、あるが。)
トラウトだったり、実のところ、よくわからない料理も
あったが、食べた時は分からなかったが、こうして調べ
ながら書いていて、わかった。ミラノの伝統料理を、シェフ流
にアレンジして新しいものにしていたということが、わかった。
むろん、見せ方も美しく、新しい。
〆て、流石といえよう。
ご馳走様でした。
この店でもよいが、ミラノのレストラン、もっと行ってみたく
なった。
まあ、こちらの勉強がもっともっと必要ではある。
イタリアの食材、料理、わからないこと、知らないことが
多すぎる。
歩いて、部屋まで戻る。
2月23日(日)
さて。今日は、ミラノのお城、スフォルツェスコ城/
Castello Sforzesco、へ行ってみることになった。
ちなみに、日曜日。
ミラノというところはフィレンツェと違って、やはり
今は経済都市で、イタリア証券取引所もありファッションなど
ビジネスの街なのであろう。
観光として、絶対に見なければいけないのは昨日の「最後の晩餐」
くらいであろうか。
ブランド好きな人には、買い物、オペラやバレーも好きな方には
重要なのであろうが、まあ、どちらも私は趣味がない。
お城も是非とも見たいというほどのこともないのだが、
まあ、のんびり見物、程度の感覚である。
昨日食べ過ぎたので、今朝はパレルモで買ったグリッシーニと
コーヒー。
この部屋にもカプセルタイプのコーヒーメーカーがあって
エスプレッソはいつも飲める。
地図を出そう。
スフォルツェスコ城は北西、大きな敷地が見える。
最寄り駅は、メトロM1線のCairoli/カイローリ。
昨日のConciliazione/コンチリアツィオーネの二つ手前。
カイローリという駅名は、Largo Cairoliというここの広場の名前の
ようだが、さらにその由来はわからなかった。(カイローリは
イタリア人の名前(姓)のよう。)
ちなみに、largoは音楽用語でもあるが、イタリア語の意味は、
ゆったりした、大きな、幅広い、英語のlarge。広場は普通
piazzaだが、こういう使い方もあるのか。
地上にあがると、中心に馬に乗った大きな人物の石像。
これは、ジュゼッペ・ガリバルディ/Giuseppe Garibaldi。
誰この人?。
まあ、イタリアの歴史を知らないとミラノの街もまったく、
わからない。19世紀の軍人、イタリア王国統一の立役者。
イタリア人にとっては英雄といってよいのだろう。
正面にすぐ見えてきた。
スフォルツェスコ城。
「14世紀の要塞の跡地に、15世紀にミラノ公フランチェスコ・
スフォルツァによって建てられ」た、とのこと。
つづく
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