断腸亭料理日記2006

浅草・洋食・ヨシカミ

9月27日(水)夜

洋食が食いたくなった。

正確にいうと、ヨシカミにいきたくなった。
どうも筆者の洋食のスタンダードは、浅草のヨシカミのようである。

さらに、チキンライスという限定までつく。
今日はヨシカミにいこう、と、決めた段階で、既に、頭の中は、
ヨシカミのチキンライス、で、ある。

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浅草でも洋食屋は数多い。それもみな老舗ばかり。
しかし、みな夜が早い。
(洋食屋のみならず、浅草の飲食店はみな夜が早い。)

ヨシカミは10時過ぎまでやっている。
なんといってもこれがよい。

場所は六区。

オフィスを出て大江戸線。TXに乗り換えて浅草まで。
TXができるまでは、銀座線田原町が最寄であった。

20時半。店に入る。
カウンターも大分賑わっている。

カウンターの向こう側は厨房である。
カウンター中央に腰をおろす。ちょうど、ガスの調理台の前である。

さっと、調理場側の調理人の一人がメニューを差し出す。
水が運ばれる。
この動きが、素早く、気持ちがいい。

まず、ビール。

スーパードライと、揚げ餅のお通しが運ばれる。
まず一杯。
これが、うまい。

チキンライスは、決まり、なのであるが、
あとは、なににしようか。

ここでは、カツレツが多かった。
ハンバーグ、でいってみようか。

いつものように、料理人達が忙しそうに立ち働く。

スーパードライを呑みながら、彼らの動きを見る。

ここにこうして座っていると、しみじみと、落ち着く。

静かな店も、それはそれでよいが、
後ろのTVで、野球が流れ、活気のある調理人達。
こうした雰囲気が、妙に筆者には、ふっと息を付けるような
時間である。

作るのを見ていると、自分のハンバーグ、チキンライスが
できあがっていく工程がわかる。

『ほほー、ハンバーグはフライパンで焦げ目を付けたあと、
オーブンへ入れるのか』などと感心している。

ハンバーグから運ばれる。

濃い色のデミグラスソースと、小ぶりなハンバーグ。
ポテトサラダと、キャベツ。

食べる。

苦味のあるデミグラスソース。
ハンバーグを切ると、なかから、肉汁がじゅわっと出てくる。
ハンバーグもうまい。
ソースはこれだけでも、なめたいくらいである。

チキンライスも運ばれる。

筆者は、ここでは、ほぼ100%、チキンライスで、ある。
毎度書いているが、なにより、味が濃いのがよい。
銀座煉瓦亭のように、ピラフに近いような上品なものも悪くはないが、
ヨシカミのような濃いものが、よい。

うまい、うまい。

ヨシカミは、いつも、リラックスと満足の時間を
あたえてくれる、貴重な場所。今日も充実。

勘定をして出る。
(¥3000弱)

TXで一駅、帰宅。


ヨシカミ



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