断腸亭料理日記2006
9月25日(月)夜
さて、夕方、例によって、なにを食おうか、考える。
なにか、今日は軽いものがよい。
なにがよかろうか、、。
切干大根!、に、しようか。
昨年、、浅草の千束の居酒屋、喜美松
で初めて、うまい、と、思える、切干大根を食い、
初めて、自分で作ってみた。
さほど難しいこともなく、うまいものができた。
このときも書いているが、それまでは切干大根など
あまりうまいものであるという、認識はなかった。
一つには、子供の頃の給食。
もう一つは、チェーン居酒屋の作り置きの、お通し。
まったくもって、切干大根にとっては、
大きなマイナスである。
ほんとうは、もっとうまいものなのであった。
そして簡単。安い。
そのうえ、身体にもよさそうである。
帰宅途中、スーパーで切干大根を買って帰る。
他に一緒に煮るものとしては、冷蔵庫に油揚げがあったはずである。
これだけでよかろう。
帰宅。
前回は、水から煮ている。
今日は、パッケージの作り方に出汁から、
と、あるので、鰹で出汁をとってみよう。
切干大根も野菜である。出汁をとるなら昆布ではなく、鰹であろう。
以前に、プロが、魚を煮るなら昆布、野菜を煮るなら鰹。
つまり、動物系には植物系、植物系には動物系のうまみを
足すのがセオリーであると、いっていた。
切干大根の袋を開ける。
と、強いよい香りがする。
大根の香りに、太陽の香りが加わったようなものであろうか。
切干大根にも、旬があるという。
やはり、干したて、生産したてが、うまいのだろう。
製造年月日を見ると、7/22。
昨年同様、宮崎産。
鰹出汁をとっている間に、切干大根を水洗いし、
ボールに水を張り、もどす。
これは、10分。
(前回のものをみると、5分と書いている。
やはりパッケージをみながら作っていると思うが、
まあ、厳密なものではないのであろう。)
出汁は、鍋を火にかけ、沸騰したところで、鰹削り節を入れ
弱火にし、3分。あとは火を止め、落ち着かせる。
油揚げを切り、油抜き。
沸騰した湯に入れ、1分ほど。
戻った、切干大根の水を切り、鍋に入れ
漉した出汁を入れ、油揚げも入れる。
点火。
しょうゆ、酒、砂糖、鷹の爪(輪切りのもの)、
胡麻油、少々。
やはり、ポイントは、少し濃い目の味付けだが、
今回は、鰹出汁である。
気持ち薄目でもよかろう。
そして、鷹の爪は、多目。これは大切。
10分ほど弱火で煮込み、火を止め、落ち着かせる。
盛り付け。
昨日の秋刀魚の酢〆、オリーブオイル漬けも出す。
今日は日本酒である。
菊正宗、ぬる燗にする。
なかなか、うまく煮えた。
出汁が効き、味は濃すぎもせず、薄くもなく、よいだろう。
鷹の爪の辛味はやはり、筆者の場合必須である。
袋を開けたときに、感じた、切干大根の強い香りは
やはり、少なくなっている。
出汁やら、味付けやら、煮ることによって、
当然飛んでいくのであろう。
濃い味が好きな筆者であるが、大根の香り、というのも
生かしたいような気もする。
前回のものでは、煮上がった後も、
香りのことを書いているので、これは出汁を使わなかった
せいかもしれない。
水から、の方がよいか。
秋刀魚の酢〆もうまい。
ともあれ、切干大根は、お替りをして二椀も食べてしまった。
酒もうまい。
こううまいと、ついつい呑みすぎてしまう。
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