断腸亭料理日記2006
11月11日(土)第一食
さて、落語会も迫りながら、仕事も急にプレッシャーの強いものが
持ち上がった。忙しい時、というのは重なるもので、
なんと、その上、また、取材が入ってしまった。
今度は、NHK。
NHKの、国際放送。「ウィークエンド・ジャパノロジー」という
ピーター・バラカンさんがやっている、海外向け英語番組。
ご存知の方は、ほとんどないであろう。
なぜか筆者は知っていた。
日本でも日曜日の夜中にBSで再放送をやっているのを
偶然何回か、視(み)たことがあったのである。
そこで、また、テーマは鍋。
着物を着て、池波正太郎流の鍋を作ってくれ、ということ。
急に、連絡があって、急いでいる、とのことで、
日曜日の撮影となった。
ともあれ、今日は、準備、なのだが、
朝起きた。
なにを食べよう。
仕事も忙しい、落語会も近い、その間に、いきなり取材。
あーあ、疲れたよ、と、いうのが、本音。
雨も降っている。
今週の路麺は、、?
先週は、田畑の、かしやま、へ、いったので、
今週は、人形町のそば好、か、浅草千束のねぎどん、か。
お?!
ねぎどん、か。
玉子かけ、ざるそば、かな?!
よし。
前回は、いつもの、桜海老天、と、海老天を間違えて頼んでしまった。
今日は、リベンジ。桜海老天でいってみよう。
車で出かける。
国際通り。お酉様の看板が出ている。
そうであった、11月で、もう4日に、一の酉、が、終わっていた。
今年は、三の酉まである。
店前に車を止め、店に入る。
もりそば、と、玉子、桜海老天、そして、おろしも付ける。
桜海老天には、おろしは、やはり、はずせなかろう。
と、またまた、券売機のボタンを押し間違えて、しまった。
もりそばを、ざるそばにしてしまったのである。
「間違えちゃいました」と、おねえさんにいうと、
¥50のため、同額の、玉子と相殺で、交渉成立。
カウンターに置かれた、東京新聞など読みながら、待つ。
きたきた。
もりそばの上を少しへこませ、
玉子を載せ、そばにからめる。
まだまだ、器用に、というわけにはいかないが、
とりあえず、からめられた。
桜海老天もあるが、とりあえず、そばに集中しよう。
しゃきっ、としたそばに、生玉子がからみ、
濃い目のつゆと相まって、うまいこと、おびただしい。
食べ終わるのが、惜しい。そんな感じである。
ともあれ、食べ終わり、今度は、桜海老天にかかる。
桜海老天、と、いうのは、店での名前。
普通にいえば、かき揚げ。
残ったつゆに、おろしを入れ、
ザクザクとしたかき揚げを崩し、おろしのつゆにつけて食べる。
このかき揚げは玉ねぎを細かく切ったものも
一緒に揚げてある。
どうもこれが、うまさのポイントのように思われる。
途中、少なくなっていたつゆを、足してもらう。
うまかった、うまかった。
今日は、かなりの充実ぶり。
幸せ、で、ある。
通い慣れた、ねぎどん、であるが、メニューの組み立て次第で、
二倍にも三倍にもたのしめる。
これは、そばや、つゆ、基本的なものが、ちゃんとしているからこその
ものであることは、いうまでもない。
路麺でも、なかなかこうした店は少ない。
あらためて思うが、浅草千束、ねぎどん、貴重である。
帰り、松屋へ回り、明日の材料を買って帰宅。
ねぎどん
TEL 03-3873-0738
〒111-0031 東京都台東区千束1丁目17−9
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