断腸亭料理日記2006

米なすの田楽

6月14日(水)夜

夕方になってから、ばたばたとした、一日であった。
なにを食べようか、考えていないまま、
20時過ぎ、オフィスを出る。

歩きながら考える。

なぜであろうか、まったく原因は不明である。
突然、米なすの田楽が、食いたくなった。
なにか、閃いたのである。
(それほどのものでもないが、、。)

はたして、あるかどうか、と、不安を抱きつつ
スーパーに寄ってみると、、、ある。
高知産。ちなみに、高知県はなすの生産量日本一。
むろんのこと、米なすも、No.1らしい。

以前にも何回か食べてもいる

米なすとは、長さ15cm程度、直径10cmほどの大きななすである。
ちょっと調べてみて(高知県のHP

驚いたのだが、米なすの、「米」とは、アメリカのこと。
皆さん、ご存知であったろうか。筆者は知らなかった。
アメリカから入り、日本で改良されたもの、と、いう。
米なすは、大きさもさることながら、ヘタが緑色であるのが
特徴である。そういえば、アメリカのなすは皆、
大きくなくとも、ヘタが緑色であった記憶がある。
(ちなみに、日本のなすは、ヘタも、紺色である。)

加茂なすではないが、どこかの地方野菜かと思っていたのである。

さて、田楽といっても、味噌だけでは物足りぬ。
肉も入れよう。売り場には、鶏ひき肉が見あたらないが、
親子丼用の肉が安くなっていたので、これを叩こう。

帰宅。

まずは、味噌から。
鶏肉は少量でよかろう。
細かく切って、さらに叩く。

鍋に軽く油を敷き、鶏肉を炒める。
酒、八丁味噌、西京味噌、半々で合わせる。
(ちなみに、日本料理では、八丁味噌と西京味噌との半々の
合わせ味噌のことを桜味噌、という言い方をするようである。)

味見。OK。

米なすは、半分に切る。
そして、切り口のまず中央に、縦に深く包丁を入れる。
(皮までは断ち切らない。)
次に、皮の縁、内側にも皮に沿って深く包丁を入れる。
そして、食べやすい大きさにするため
横にも、何本か、包丁を入れる。
(伝わるだろうか。
でき上がりの写真を見ていただければ、お分かりになろう。
身がサイコロ状になり、箸でつまめるのである。)

フライパンに胡麻油を敷き、
先に、切り口の方を下にして、焼く。
実が厚いので、火が通りにくかろう、
弱火で、ふたをする。

ひっくり返し様子を見る。
切り口側にもう一度、胡麻油をたらす。
あまりかけ過ぎもくどくなるが、
なすは油をよく吸う。

このままもう一度ふたをし、
1分ほど。

よいかな?
ふたを取ってみると、だいぶ柔らかくなっている。
念のため、レンジに1分ほどかける。

皿に載せ、肉味噌をのせる。


これは、日本酒であろう。
冷でいつもの、菊正宗。

スプーンですくってもよいが、
箸だけでも意外にすんなりと、皮から外れる。
普通のなすよりも実がしっかりしており、
それが、ほっこりと、蒸し焼きになる。

なかなかうまい。
よい酒の肴である。



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