断腸亭料理日記2005

神楽坂・別亭鳥茶屋・親子丼

12月14日(水)昼

神楽坂の老舗、鳥茶屋。
関西風のうどんすき、うどん会席の店である。

神楽坂には、ご存知の通り、筆者などには縁はないが、
今でも、何軒かの料亭があり、夜になると、ハイヤーが
止まっていたりもする。
また、路地から、たまには、
三味線の音も聞こえてくるところ、でもある。

この鳥茶屋、は、そこまで敷居は高くはないが、
それでも、夜は¥5000を越える
うどんすきのコースの店である。
関西風であるが、40年以上の歴史がある、と、いう。

そもそも、筆者には、関西風うどんすき、というメニューが
まったく縁がない。もころん、食べたことぐらいはあり、
まずいものではないとも思うのだが、
東京人であるせいか、たいした思い入れはない。
その上、高価、と、なると、ますます、縁がない。

この界隈、メトロ梅田など、昼も夜も、うろうろしているが
まったく、興味の外の店であった。

本店、鳥茶屋は、神楽坂通り沿い、毘沙門様の前。
別亭、鳥茶屋は、神楽坂通りから、路地を入り、
さらに、折れ、芸者小道という名前がついた、
石畳の細い坂道の途中にある。

この別亭の、ランチ、親子丼が、有名。
これも知っていた。それでも行かないのは、
どうしても、関西風、の看板が筆者には、
敷居を高くしていたのである。

ランチの親子丼¥880は、看板がそこここに、
出ている。

一念発起、(そこまでいうことはないが、、)
覗いてみることにしたのである。

別亭の方も、構えは立派である。
入ると、下足番のおじさんと、仲居さんなのか、
若女将なのか、着物の女性が迎える。

育ちのせいか、筆者、このような業態は、
ランチとはいえ、気後れがする。“構え”に弱い。

「お二階へどうぞ」というので、
靴を脱いで、下足札をもらい、
ピカピカの床に上がり、階段を二階へ。

大きな座敷が二つ見え、ところどころに衝立が立てられ、
入れ込みになっている。

一つのお膳が、四人座り。
学生風の、若い人も来ている。
皆、親子丼で、ある。
なにか、少し安心をしたりする。

座った、座布団がまた、フカフカ、で、ある。

¥880の親子丼の上に、量の多い得盛り¥1200、
というのがあり、こちらにしてみる。


お盆に、塗りの大きな身ふたの器に、親子丼。
赤だしと、沢庵、水菓子(ゼリー)。

フタをあけると、黄色い玉子の色と好対照で、
彩りよく、赤い海老がのせられている。
真ん中には、三つ葉。

筆者、とくに、親子丼には、うるさい、というわけではないので
あまり、細かな、論評はできないが、
なかなか、うまいのではなかろうか。
玉子はそこそこ、とろり、とし、鶏肉もうまい。

感心したのが、赤だし。
具は、油揚げだけなのであるが、
なんとも、香りがよい。
味噌の香りであろうか。出汁の香りであろうか。
ほんわか、としたよい香りである。

また、沢庵。
これも、ちょっと、筆者は、
食べたことがない感じのものである。
鰹節がまぶされている、ように見え、
食感が、ポリポリ、というのではなく、
もう少し弾力があり、サクサク、という感じ。
うまい。

赤だしといい、沢庵といい、さすがに、一ひねり。
老舗、と、いうところであろう。
ランチとはいえ、このあたりで、その店の良心、
本当の質(しつ)が、わかろう、というもの。

以前に行った、東銀座の某うなぎ割烹の、京橋の支店。
うな丼のランチで、小鉢の玉子豆腐は干からびているは
お新香は、市販の柴漬けに野沢菜だったり、、。
¥2000もとり、その上これでは、老舗割烹の名が泣こう。

それにしても、得盛り親子丼は、随分と量がある。

かなり、満腹。

水菓子のゼリーはグレープフルーツで、
これも、うまかった。

料亭風の座敷で、くつろいで、食べられ、
この味と、量。
これで、¥1200。安い、とはいわないが、
良心的といってよかろう。


HP



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