断腸亭料理日記2005

日本橋・おでん・お多幸本店

11月28日(月)夜

どうも、病(やまい)、であろうか。
またまた、おでんが食べたくなってしまった。

冬を前にした、夕方の冷たい空気を感じると、おでん、で、ある。

考え始めると、もうだめ。腹も減った。

そそくさと、オフィスを出る。
今日は、日本橋へ、行こう。

もちろん、お多幸、で、ある。

日本橋のお多幸本店。

昨年

ちょうど、1年前、で、あった。

東西線で、日本橋まで。

日本橋で降りて、スタスタ歩く。
薄手であるが、コートを着ていたら、
薄汗をかいてしまった。
今日は、ほんとは、少し温かかったのであろうか、、。
一日、ビルの中にいると、わからなくなる。

カウンターは埋まっており、二人がけのテーブル席に座る。
コートを脱いで、上着まで脱いで、、、。

これは、ビールである。
ヱビスの生を、もらう。

おでんは、もう、おきまり。
(自分で勝手に決めているだけであるが、、。)

一回目は、つみれ、ちくわぶ、すじ(練り物)。



この、真っ黒のおでん。
おでんは、これでなくては、いけない。

しょうゆが濃いだけでなく、
ここは、銀座のお多幸よりも、つゆが甘い。
これはこれで、うまいのである。

ちくわぶ、も、この味には、ぴったり、である。

一人で食べていると、隣りのテーブルに
若めの、カップルが座った。
注文を聞いていると、男性の方は、なにか、ちくわぶが、
好物のようで、三つも、頼んでいる。そして、

「すじ?、、って、なんですか?」
「練り物です。」
「練り物って?」
「魚の」
「あー、魚、、(?)」

この人、どこの人なのだろうか。

すじ、は、何度も書いているが、筆者は好物で、ある。
東京のおでんには、すじ、は、欠かせない。
練り物、と、いう言葉を知らない、のか。
しかし、ちくわぶも、東京のものであろうと思うが、
ちくわぶ、が好物で、すじ、を、知らない、と、いうのは、
どういうことであろうか、、。
などと、どうでもよいことを、考える。

そういえば、すじ、は、なんの魚で、あろうか。

考えてみれば、知らなかった。

さて、次。

とうふ、玉子、がんもどき。


甘めの濃い味は、玉子にも、よい。
やはり、ここは、とうふ、とうふ。とうふ、で、ある。

とうふ、も、うまい。
いや。やはり、この、甘めは、とうふに、一番合っている。
しみじみと、思う。

普通であれば、ここで、帰ってしまうのだが、今日は
あまりにも、とうふがうまいので、この店の看板、とうふ茶飯、も食おう。

銀座のお多幸にも、茶飯はある。
昔から、東京のおでん屋には、茶飯は決まりもの、で、ある。
(ご存知ない人も、おられるかもしれない。
茶飯とは、具のない、しょうゆ味の炊き込み御飯で、ある。
おでん屋ではないが、四谷三丁目のラーメン屋、
まるいち、などにはあったりする。)

厚手の大きな湯呑みに、お茶が運ばれる。
この湯呑みもよい。お多幸の、店名入り。
(これ、欲しい、、な。)



きたきた、とうふ茶飯、で、ある。
上の写真は、なにか、かなり、ヘンな、物体に見えよう。
小ぶりの飯茶碗に、味濃く、色濃く、煮込まれた豆腐が
ぐちゃ、、っと、のっかっている。
もちろん、おでんの、甘辛のつゆもかかっている。

昨日の、クインベルの、ドライカレーオムライス、に引き続き、
味付きご飯に、具入り汁かけ飯、で、ある。

ぐちゃぐちゃ、にして、食べる、という、手も、あろうが、
端から、少しずつ、崩して食べる。
とうふ、が上手いのである。これも、まずかろうはずがない。

日本橋お多幸本店。
とうふ茶飯、うまいこと、おびただしい。


(¥2100)


ぐるなび



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