断腸亭料理日記2005

秋葉原・神田練塀町

インドレストラン・ジャイヒンド

再訪

7月11日(月)夜

さて、また来てしまった。

先週

今日の東京は、なんと、32℃もあったらしい。
梅雨のさなかである。
土曜日が23℃、日曜日が31℃である。
この気温差と、屋外と、エアコンの効いた室内の気温差とで
またまた、体調を崩しかねない。

この暑さには、辛いもの。

胃腸と身体に、喝、で、ある。

選択としては、天神下のデリーのカシミール
とも思ったのであるが、先週行った、ジャイヒンド、である。
とてもよい。しかし、もっと、通ってみなくては
ならないと、思っていたのである。

食い物やと、いうもの、いや、食い物やに限るまい。
客商売のほとんどは、通わねば、味も人も店も、
その本当の、よさ、はわからぬものであると思う。
また、逆に、通いたくなる店であるかどうか。これも、大事な点でもある。

ちょっと、対象は違うが、
鬼平のセリフにもこんなのが、あったような気がする。

「女には惚れなければだめだ。徹底的に惚れなければだめだ、、」

これは、妻、久栄についていった言葉である。
すべからく、人と人、こういうものではなかろうか。

(また、筆者のように、このような人様(ひとさま)に
読んでいただくことを前提とした文章を書く場合、
当然のことであるが、一度行ったぐらいで、なんらか、
判断をすることには、慎重になるべきであろうかと思っている。
そして、さらに、この日記に書く店は、基本的には、1回目であっても、
通えるくらい、よい店であることを、前提にしている。)

ともあれ、ジャイヒンド。
もっとよさを知りたい、から、またすぐにでも行きたい。
動機としては、そういうことである。

早くも、茹だるような暑さ、という表現がぴったりくる夜。

着いてみると、今日は、少し賑やかである。

まずは、ビール(キングフィッシャー)と、
今日は、セットではなく、単品で頼んでみよう。

とにかく、辛いもの、がよい。

どれが辛いですか?、と、聞いてみる。

基本的には、+¥50で、ちょい辛、+¥100で
大辛、極辛(ベリーホット)にしてくれる。
また、マトンなどの、肉系ものが、辛さに合う。
これは、インド料理の、いろは、である。

それでは、基本として、マトンをベリーホットで。

ナンも、別注文である。

見ると、中に、丸のままの唐辛子が、数本。

食べてみると、なるほど、これは、辛い。

しかし、先週食べたものも、そうであったが、
ここの味の基本は、先のデリーのカシミールのような
さらさらした、スープタイプではなく、
とろみの強いモッタリとしたタイプのようである。

このとろみの中身は、ヨーグルト、ギー(バター)などの乳製品や、
玉ねぎなどの野菜を完全に煮崩さない、もの、であろうかと思われる。
辛いのであるが、このモッタリ感=あまみが、辛味を緩和し、
また、当然ながら、味の厚みになっている。

例によって、モチモチしたナン、も、うまい。

そして、ここのもう一つの、それも大きな特徴は、
シェフの「ラジ」さん、その人、であろう。

とにかく、常にこの方、ニコニコと、笑顔を絶やさない。
そして、必ず、食べている間に、様子を聞きにくる。

「ベリーホットですが、だいじょぶですか?」

など、である。
この笑顔を見てしまうと、どうしても、こちらも笑顔になる。

うまいカレーと、ラジさんのキャラクター、
これがこの、ジャイヒンドの魅力であろう。




電話: 03-3253-2626

住所: 東京都千代田区神田練塀町49 東和ビル




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