断腸亭料理日記2005

小島町・鰻・やしま

6月17日(金)夜

昨日は、会社の呑み会で、久々に二日酔いであった。

早めに帰る。

そうだ、やしまで、うなぎを食おう。

何回か書いている。

案内

2004/10/5

新御徒町駅を降り、ぶらぶら歩いて、小島町交番の交差点、まで。
左衛門(さえもん)橋通りと、春日通りの交差点である。

左衛門橋はここから真っ直ぐに南に下がった、神田川に架かる橋である。

橋自体は、明治以降にできている。名前の左衛門は、
現在の左衛門橋の北側に、徳川譜代大名、出羽庄内藩十二万石、
酒井左衛門尉(さえもんのじょう)邸(下屋敷)があり、また、
神田川に臨むこのあたりを、左衛門河岸と呼んでいた、ことに由来する。

江戸の地図


さて、やしま。

店に入ると、先客は一人。
いつものように、静かである。

白髪(はくはつ)の品のよい、女性。
きりっとした感じで、だいぶ、お歳を召している。

テーブル席で、一人、うな重を食されている。
六十は越え、七十近いかも知れない。

うなぎ屋や、そば屋(浅草でも並木藪ではなく、
雷門の尾張屋などである。)で、このような、
女性をたまに見かけることがある。

はた目にお見かけして、なにかとてもよい感じである。

この世代であれば、老舗の大女将、、なのか、学校の先生であったのか。
いずれにしても、仕事を持たれてきた女性であったのであろう。
でなければ、お一人で、うなぎ屋へ入ると、いう、
さばけたところは、なかろう。

テーブル席は禁煙のため、一人で座敷に上がる。

さほど広くはないが、一人だと、まるで貸切のよう。

ビールとうな重を頼む。

例によって、お通しに味噌豆がくる。

恵比寿ビールで、味噌豆をつまむ。

静かである。

座敷の、障子や、額に入った浮世絵。

なに色というのであろうか。
飾り戸棚の襖が、ほんの少しくすんだ、紅(べに)系の色なのだが、落ち着いてよい。

最近、この色が、好きである。

ぼんやりと眺める。


先ほどの年配の女性は、この間に帰っていった。


うな重


お新香の盛がきれいである。

今更、書くまでもないが、さっぱりとした、
うまい、うな重。

やはり、幸せになる。

静かな週末の夜である。






電話番号:03-3851-2108
住所: 東京都台東区小島2丁目18−19





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