断腸亭料理日記2005

いさき・あら汁

6月24日(金)夜

今、いさきが、旬であるという。

改めて、ことわるまでもなかろうが、魚である。

鶏魚、と書くようである。
鶏に似た味なのであろうか。

いさき、と、いうと、塩焼きが、思い浮かぶ。
子供の頃から食べていると、思うが、あまりうまかった、と、いう
印象がなかった。

どちらかというと、ただ、淡白な白身の魚、と、いう印象。
(本当は、この時期には、刺身にもし、
小型であっても、脂があってうまい、という。)

風邪を引いてしまったため、今一つ食欲がない。

出前の寿司を取ることにする。

出前も合羽橋・太助寿司である。

毎度書いているが、太助は、出前もうまい。
特上も取ったことがあるが、上でよい。
それから、鉄火巻きと、朝ご飯用に、海苔(かんぴょう)巻。

TELをすると、女将さんであった。

声を聞いて「風邪引いてます?」という。

当てられてしまった。
「お大事にね。」
男などというもの、単純なものである。
きれいな女将さんに優しく、いわれると、うれしくなってしまう。
(太助寿司に行かれた方は、お分かりであろうが、
女将さん、天然系のキャラクターで、きれいな方である。)

これだけでは、さびしいので、あら汁を作ろう。
寿司屋の汁物、と、いえば、しじみの味噌汁、同じくすまし汁なども
あるが、あら汁、も、よく出てくるが、これがうまい。

魚のあら、と、いえば、スーパーヤマザキ(三筋)である。
ここ、ほぼ、必ず置いている。
(時間によっては、半額になっていることも、多い。)
店で魚をおろしているのであろう。

今日は、冒頭に述べた、いさき、が、あった。
ちょっと、かわっているが、これにしてみる。

鱗が頭に残っているので、出刃で丁寧に取る。

湯を沸かし、一応、一度、湯通しし、
冷水で、崩れぬように気を付け、血合いなどを、洗う。

後は、もう一度湯に入れ、沸騰させ、灰汁(あく)を取り、
味噌を溶き入れ、終了。
(あら、とはいえ、身の味が抜け過ぎぬように、
煮過ぎぬことを、気を付けた。)

ねぎを散らす。


書くまでもないが、寿司は、うまい。

いさきの、あら汁。
なるほど、脂もあり、また、身はなんとも描写しずらいが、
独特の、香りというのか、旨み、が、ある。

これはなかなか、めっけもの、で、あった。

うまかった。


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