断腸亭料理日記2005

ベーグル・サンド

5月1日(日)第一食

今日は、ちと、断腸亭らしからぬ(?)メニュー、
ベーグルである。

趣向を変えて、パトリシア・コーンウェルの食卓(講談社)で、ある。

ベーグルは、流行である。
なぜであろうか。

米国の流行りもの、だからであろうか。
ことに、女性に大人気。
ヘルシー、な、イメージらしい。
パンよりも、モチモチとした食感が、うまい、と、
いうのもあるようだ。

筆者、コーンウェルは、全部読んでいる。
上記のような、本も出ているくらい、池波先生作品同様、出てくる食い物が
うまそう、であることでも、有名である。

毎度思うのであるが、絶対的にうまいもの、
と、いうものは、ありえるのであろうか。

小説にでてくる食い物がうまそうである、というのは
その食い物を取り巻く、ストーリーがあり、また、食べる登場人物の
キャラクターがあり、その時の気分があり、うまそう、なのである。

逆に、小説側から見れば、その食い物が登場することによって、
より、生身の人間が活躍するストーリーとして、
リアリティーをもって、読者に迫ってくるのである。

金を出せば、うまい、と、いわれているものや、珍しいものは、
手に入る。また、時間をかけてでも、そこへ足を運べば、
遠くにある有名店のものも、食べることができる。

しかし、それが本当に自分にとって、うまいものなのか、
考えてみる必要があるような気がするのである。

毎度書いているが、食い物は文化である。
その食材の氏素性、あるいは、飲食店であれば、その店の立地、
作っている料理人の方、周りのお客さん、そして、食材、
などなど、があって、一つの料理ができている。
大枚を出して、出されたものを食い散らかすのではなく、
自戒でもあるが、そうした、もろもろのストーリーを背負って
いることを、忘れないで、食べる、ということが
大切なことなのではないかと、思うのである。
また、そうしたことが、より、うまく、ものを食う秘訣でもあろう。

閑話休題。

コーンウェル。スカーペッタ検死官シリーズである。

作品は、業火。
(パトリシア・コーンウェル著 相原真理子訳 講談社文庫)

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ベーグルサンドを食べるのは、太った、マリーノ警部。

普段は、健康に気を使った食生活をしているケイも、
警部のために作っている間に、食べたくなり、グラノーラはやめにし、
生ハムとスイスチーズに、たまねぎをのせ、マスタードをぬった
ベーグルサンドを、コロンビア・コーヒーと一緒に食べることにする。

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ベーグルは、近所のスーパー、ヤマザキで昨日買ったものである。
立ち喰そばを毎日食べているが、たまには、こんなものも
食べたくなるのである。
ついでに、フィラデルフィアのクリームチーズを買っておいた。

ベーグルを横に切る。
クリームチーズは、冷蔵庫から出してすぐは、塗りにくいため、
適量を皿に取りレンジを15秒ほどかけ、柔らかくし、
たっぷりと塗る。
たまねぎをスライスし、生ハムの代わりに、冷蔵庫にあった
ソフトサラミでよいであろう。



コーヒーメーカーで、コロンビア産かどうかは、わからぬが、
フレンチローストのコーヒーをいれて、食べる。

成功、成功。たまねぎがなかなか、きいている。

うまかった。

こんな朝飯も、よいであろう。




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