断腸亭料理日記2005
4月8日(金)昼
先般、日曜日、このあたりに来ていたが、
今日は、お昼に来てみる。
桜花も満開、天気もよい。いや、むしろ、上着を着て歩くと、
汗ばむくらいである。
大塚警察から、江戸川橋方向に右側。
大島ラーメンの先、ビルの1階。
少し奥まっており、また、派手な看板でもないため、
目立たない。
おしゃれな洋風(?)の丸い店のロゴの看板。
店内は入ってすぐ、食券の自販機がある。
水餃子があるので、これと、ノーマルなラーメンに煮玉子。
なかなか、話題の多い店である。
ご店主は、フレンチ出身。
2002年TVチャンピオンのラーメン職人選手権のチャンピオン。
もともとは三河島で開店していたが、
製麺器を入れるため(?)この場所へ移転、と、いう。
また、拙亭の近所、蔵前橋通り沿いにもある、チェーン「麺屋黒船」
のプロデュースもしている、という。
(この店のことは、あえて書くまい。)
11:30。(11時開店)行列もなし、客もなし。
店内は、真中にコの字型にカウンター。
左奥にガラス張りのスペースがあり、そこが製麺場のようである。
また、コの字の奥が、調理場。
照明が暗め、床はフローリング、壁はコンクリート打ちっ放し。
BGMは、ジャズ。
立っている従業員も、中の調理をしているものも、
洋風な感じ。取りまとめて、“いかにも”な、感じである。
気恥ずかしいほど、ここまで、徹底してやられれば、
まあ、脱帽、と、いえよう。
すぐ出てくる。
水餃子もほぼ同時。
ラーメンから。
口径がちょっと小さめで、背の高い、黒い丼。
チャーシューに、焦しねぎ。
麺が自家製ということであり、かわっている。
見た目は、ラーメンというよりもパスタ。
平たく細い。例としてはあまりよくないが、
ちょうど、カップヌードルのような、見た目の麺である。
食べてみると、細さ、平たさの割りには、腰はある。
スープは、いろいろ入っているのであろうが、
まず始めに、魚介系の風味が飛び込んでくる。
(前号、「天神下・大喜」、そして、ここでも改めて思ったのだが、
筆者、やはり、魚介系に慣れてきたようである。)
なかなか、うまい。
チャーシューは、脂身も多く、バラ、かも知れない。
柔らかいため、食べているうちに、スープに溶けてくる。
また、焦しねぎも、風味と油がスープに広がる。
魚介系のだしを中心に、これらを合わせて、スープ全体の味となる。
全体を総合して、どこがどう、と、いうことはないが、
なかなか、うまい。
この、「どこがどう、と、いうことはない」、と、いうことは、
重要である。いろいろ考えずに、うまい、と、いうことが
ほんとうにうまい、ということである。
また、煮玉子。
とろっとした、黄身までしっかり味が染みて、これもうまい。
さて、水餃子。
比較的大きな、薄手の鉢にきれいに盛り付けられてきた。
水餃子はきれいに丸く並べられ、その上に、白髪ねぎが
散らされ、上から、酢じょうゆとラー油のタレが掛けられている。
また、水餃子自体の形もきれいである。
味は、シソの風味がほんのり。
皮は厚くはない。
お上品な洋風餃子なのか?まずくはないが、
総合して、どのへんを目指しているのか、いまひとつ
はっきりしないような気もする。
ラーメンは、なかなかなもの。
完成度は高いのではなかろうか。
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