断腸亭料理日記2004

牛込柳町・中華・宝竜

12月22日(水)昼
さて、今日は、午前中、会社の診療所で、胃カメラ。

毎年のことであるが、
前の晩から、酒も呑めない、どころではなく、飯が食えない。

定期検診は、バリウムであるのだが、
どうせ毎回、引っ掛かる上に、バリウムは
かなりの拷問である。

受けられた方は、おわかりであろうが、
ゲップを我慢させられ、グルングルン、回される。
朝飯も食えず、ぼんやりした頭で、これは、きついのである

そこで、自主的に、胃カメラにしてもらっている。
カメラをのむのが、どうしても、苦手な方もいるようだが、
筆者は、マンツーマンでやってくれる、
胃カメラの方が、むしろ、楽である。

特に問題もなく終了。
麻酔が醒めるまで、しばらく横になり、昼飯である。

朝から、昼飯は、ここ、宝竜に行こうと思っていた。
一度書いている。

絶食をした後に、ドカ喰いをするのは、どうかとも
思ったが、逆に、腹一杯食べたい気持ちでもあった。

場所は、大江戸線、牛込柳町駅前(上)である。

このあたりは、牛込でもはずれの方。
江戸の頃はといえば、例の新撰組の試衛館のあった、甲良町
大小の旗本屋敷や、組屋敷、また、寺も多い。

もう少し、早稲田方向へ行くと、夏目漱石の生家も近い。
現代では、夏目坂という坂の名前に残っている。

また、大久保通りの坂を上がると、路麺の「白河そば」もある。

柳町自体は、江戸の頃からの、町屋であったこともあってか
意外と、この界隈、いわゆる山手(やまのて)でありながら、
大工さん、内装工事屋さん、ペンキ屋さん、などなど、
職人さんの多い町もである。

さて、宝竜である。
見かけは、どこにでもある、街角の中華料理屋。
中身も、街角の中華料理屋。

だが、前にも書いているが、ポイントを突いている、
といったらよいのか、ストライクゾーンのうまさ、
なのである。

どうも筆者、同じ店では、ほとんど限られたメニューしか食べない、
という習性があるようである。

夏は冷やしそば(中華)、その他の季節は、
麻婆丼、天津丼(いわゆる、かに玉)、そして、中華丼。

大粒な焼売も、盛りが多く具沢山の五目そば、も、この店では
うまいのであるが、どうしても、ご飯ものになってしまう。

きょうも、中華丼。

写真

とにかく、食べ応えがある。
このところ、野菜の値段は落ち着いているが、
白菜が、どかどか。豚肉も大きめに切られ、どかどか。
きくらげ、なんぞも、大きい。

ご飯も、大盛。

そこへもってきて、味付けが、塩味だが、濃い。
これ以上ない、という、街の中華料理屋、なのである。

街の中華屋では、ただ油っこいところも多いが、
ここは、油(脂)も多いが、多過ぎはしない。

また、当然、白菜の白くて固い部分が、
半生、などということも、ない。

実にうまい、街の中華料理屋、である。



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