断腸亭料理日記2004

夏の軍鶏鍋

8月18日(水)夜
お気付きであろうが、ちょっと息切れ気味。
しかし、今月はアワード参加中でもあり、がんばらねば。

今日は、作ろう。
きんめ煮付けで、使った牛蒡(ごぼう)が1本余っていた。

なんであろうか。

暑い。

暑いが、鬼平軍鶏鍋でいこう。

昨年10月、この日記の縁で、
朝日新聞AERAに取材をしていただいたことがあった。

「池波正太郎 秋の美味探訪」という企画。
有名料理人が作るものではなく、
素人が、自宅で再現する鬼平軍鶏鍋というようなコンセプトであった。

鍋は冬であろう、というのもあるが、
鬼平のなかでも、夏に食べる、というシーンも登場していたと思う。
夏、汗だくになって、軍鶏をつつく。これもよい。

筆者のレシピでは鶏皮は必須であるのだが、
いわゆる、鶏肉店でなければ、スーパーにはなかなか、ない。

かといって、近所のハナマサにはあるが、品質が劣悪。
(以前に、焼き鳥用に買ってみたことがあったが、
羽が付いていたり、汚れていたり、また、なにか、匂いもあり
ひどかった。)

今日はあきらめよう。
レバーと、もも肉、手羽先、ガラがあったのでこれも。

帰宅。

牛蒡を金だわしで、こそげ洗い、笹がき。
ボールの水に晒しておく。

先に、ガラを鍋で煮ておく。
今日は、ここに、水、しょうゆ、酒、砂糖。
割り下になるわけであるが、ここに、ガラを入れた、という形である。

これを、ガラごと、すき焼き用の鉄鍋に入れ、
レバーは煮えるのに時間がかかるので
先に、ガスレンジで煮ておく。

ある程度煮えたら、準備はOK。

冬であれば、火鉢であるが、さすがに
火鉢で炭はやめ、カセットコンロにする。

卵準備。溶いて、すき焼きのように、付けて食べる。

ビールを開け、窓も全開、今日は、台風の影響か、風も強い。
さらに、扇風機も回し、パンツ一丁。準備完了。

もも肉、手羽先、笹がき牛蒡を入れ、煮ていく。

さすがに、暑い。

が、これも、またよい。

やはり、鶏皮がなかったのは、痛い。
筆者の軍鶏鍋のポイントは、脂である。

もちろん、ももや、手羽先、レバーからも出るが
皮からベトベトと出る、脂がよいのである。

甘辛の牛蒡もよい。

ビールを呑み呑み、汗だくになりながら、喰らう。

妻が帰宅し、閉めて、クーラーをかけさせられたが
汗だくで食らうのもよいのである。

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