断腸亭料理日記2004

湯島・天神下・鮨一心 その2

8月25日(水)夜
さて、風邪もひとまず、快方に向かう。

夜、寿司である。

先月末行った、湯島天神下・一心へ行くことにする。

少し、通ってみたいと、思っていた。

オフィスから帰り道、大江戸線・上野御徒町で降り、
最後尾の改札から出て、湯島方向に向かう。

いつ来ても、この界隈はいかがわしい。
不思議な街である。

8時前。やはり、混んでいる。

カウンターは、満席、、かとおもったら、
運良く、一つだけ開いていた。

ビールを頼み、

お通し。湯葉の煮こごり、煮ばい貝、穴子中骨のす揚げ。

光物で、つまみ。

今、読み返すと、前回も光物でつまみを頼んでいた。
白状をすると、筆者光物はかなりの好物である。

秋刀魚が入って、鯵、鰯、鯖の四種。
鯖はわさび、それ以外は、しょうがで。

どれもうまいが、脂はいずれもギトギトではなく上品な感じ。
ギトギトは、ギトギトで好きでもある。

にぎりで。

いか、まぐろ赤身(ヅケ)、たこ。

いかは新イカ。

スミイカの子供である。

スミイカは、コウイカとも呼ばれ、
上部に甲羅のような色の濃い部分がある、
ずんぐりした形のイカである。

余談であるが、先日のセブ島でのダイビングでは
夜潜るナイトダイビングで、見ることができた。
沖縄周辺でも、コブジメといって、よく見ることができる。
潜っていても、「うまそう」に、見えてしまう。

スミイカは、歯ごたえがあり、
かつ、甘味があって、ねっとりと、柔らかい。
子供である新イカは、親よりもより歯切れがよい感じである。

ここは、美家古寿司の流れをくむため、
ヅケを用意してあると思ったが、なかった。
赤身を即席に、たれ(煮切り)に漬けたもの。

ここの、赤身は、太助よりも、少しだけ甘味が少ないというのか
シャキッとしている、感じである。

また、ここ、にぎりの酢飯(シャリ)。味が濃く、量が多い。
これは、やはり、昔の形に近い。

たこ。
先日と同様、佐島のもの。
ちと、わさびがきつかったが、うまい。

続けて、新子、貝は、今日は塩蒸しあわび。
主人の話によると、新子は九州から始まり、
愛知、江戸前の順で出てくるとのこと。
今は、愛知らしい。
(太助で食べたのは九州であったのか?
江戸前といっていたような気がしたが。)

2〜3cmの小さなものよりも5cm程度、少し大きくなったもの。
こちらの方が、確かに、旨味はある。

塩蒸しあわび。
これは、かなりうまい。

にぎりであるが、海苔で止められ、
甘ダレがぬられ、てっぺんに肝がのせられている。

もちろん、柔らかく、噛むと旨味がじわっと口に広がる。
術であろう。

2カンずつ、であったため、この辺で、かなり満腹になる。

終了。

ご馳走様でした。
おいしかった。

一心
TEL 03-3835-4922
〒113-0034 東京都文京区湯島3丁目43−12

断腸亭料理日記トップ | 2004日記リスト1 | 2004日記リスト2 | 2004日記リスト3 | 2004日記リスト4

2004日記リスト5 | BACK | NEXT |

(C)DANCHOUTEI 2004