断腸亭料理日記2004
5月15日(土)夜中
夕飯は妻が作る。
(ハッシュドビーフ)。
さて、夜中。
田楽にするはずの木綿豆腐が、丸々一丁半余っている。
同じく「鬼平が「うまい」と言った江戸の味」(PHP文庫)に
白和えがあった。
これ作ってみよう。
先日の、割烹「いまむら」のものは
繊細で、抜群にうまかった。
筆者、白和えは、初めてである。
白味噌が田楽で切れていたので、買いに出る。
何を入れてもいいのであろうが、先の江戸料理のレシピでは
こんにゃく、油揚げとしてある。
あぶらげはあったので、こんにゃくを買い足す。
豆腐を茹でる。
茹でたら、裏ごし。
一丁半。かなりの量ができた。
あく抜きと、油抜きのため。
こんにゃくも、あぶらげも湯通をする。
茹でたこんにゃくとあぶらげは、細く切り、
酒、しょうゆ、砂糖で、煮汁がなくなるまで、
煎り煮にしておく。
レシピはこの二品だが、小松菜も入れてみる。
葉の部分だけさっと茹で、一気に冷水で急冷。
ペーパータオルで、よく水を切っておく。
茹で時間は、十秒もいらない、5秒以内であろうか。
葉物は和え物にした場合、茹で過ぎると、
水が出て台無しになる。
(茎の部分は細かく刻んで、塩でもみ、重石をしておく。)
白ごまをフライパンで空煎り。
焦げぬように、香ばしい香りが出ればよいか。
すり鉢でする。
豆腐が多いので、ごまもちょっと、多目にしてみる。
さて、用意は終わった。
白味噌を裏漉した豆腐に味を見ながら入れる。
(レシピにはないが砂糖も追加する)
すったごま、具すべてを合わせる。
味見。
あ〜、ごまである。
先日の「いまむら」の白和えと
比べるまでもないが、滑らかさである。
ごまを、完全にごまの殻など、存在ががなくなるほど、
すらなければならないのか
あるいは、豆腐とごまを合わせてから、
裏漉さなければならなかったのか。
また、量も、多かったのか、
ごまのエグ味のようなものも気になる。
しかし、家庭で食べる白和えとしては、御の字。
鍋一杯分できてしまった。
日本料理は、きちんと作ろうとすると手間暇のかかるもの。
白和えごときで、改めて、思い知らされた。
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