断腸亭料理日記2004

また、天ぷら

5月3日(月)夜
また、天ぷらを揚げよう。

妻に、材料を買いにやらす。

買ってきたのはキス、穴子、いか(するめいか)である。
御徒町の吉池であるという。
小柱をリクエストしたのだが、かなり探したがなかったという。
かき揚にしたかった。
小柱がなければ、あさりむきみ、でもよかったのだが、気が利かない。

また、いかが、するめいかとは、ちと、不満。
妻には、てんぷら用のいかと、刺身用のいかと、区別がない。
いたしかたない。

例によって、総ての材料を冷やしておく。

キスは開いていない。
開かなくてはいけない。
(この間に、妻は大根をおろす。)
開く。キスは身が柔らかいので、少し慎重にする。
頭を落とし、頭側から一気に開くのが効率がいいのだろうが
なんとはなしに、三枚おろしの要領で、先に腹を出したのち、
頭側の背骨に包丁を入れ、背骨に沿って身を離していく。
この時、腹骨を切りながら包丁を入れていくが
上半分の身を骨に残し過ぎてしまうのが、気になる。
また、開きなので、当然、背側の皮は残さないといけない。
(文章で描写するのは、かなり難しい。)
開いたら、骨のついた半身の、やはり、頭側から背骨の下に包丁を入れ
やはり、同じ要領で身から離していく。
尾びれの手前で背骨を曲げ、ひっくりかえして、背骨だけを切る。
最後に、腹骨をとる。
(習ったわけではないので、自己流です。)
5枚ほど。

穴子はさすがに開いてあった。
(穴子はさばいたことはない。)

いかは、責任上、妻がさばく。
揚げたてを食べなくてはいけないので食べる方の用意。
皿に白い紙を敷く。
天つゆ(桃屋のつゆをストレートで。つゆは桃屋に決まりである。)。
大根おろしを用意。
ビールも忘れてはいけない。

揚げ鍋に油を入れ、点火。

冷蔵庫から冷やしておいた、水、卵、小麦粉を取り出し
ボールに水、卵を溶き入れ、氷を1個。
小麦粉を入れ衣を作る。
今日も少し固めを目指す。

油温を確認。
今日は、少し、高めで行ってみる。(180℃程度)

キスから。
2枚ずつ揚げる。
(キスは、生臭い魚なので、比較的よく揚げる。)
よし。
食卓に運び、妻が食べる。

「少し、生臭い」

***生意気な、、

やはり1回目は、いつも、感じがつかめない。
次ぎはもう少し長めに揚げる。
「ほっこり、して、いい」

***よし!

次ぎ、いか。
これは、身の薄いするめいかの上に
刺身用のため、短時間でいく。
1分弱。
(40秒くらいでもよかったか。)
まあまあ。

穴子。小ぶりのため1本そのままで揚げる。
穴子も比較的よく火を通さないと、生臭い。

終了。

今日は、途中で食べずに、一気にすべて揚げる。
妻は、完全に揚げたてを食べている。
悔しいが、いたしかたない。

きちんと揚げるには、一気にやらねばならない。
途中で呑むと、集中力が続かない。

今日はかなりうまくできた。

天ぷらは、我ながら、うまくなったものである。

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