断腸亭料理日記2025

断腸亭イタリアへ行く その4 フィレンツェ4

4734号

引き続き、フィレンツェ。

ヴェッキオ宮殿。見事な装飾の回廊を見て、奥へいくと、
不気味な石像のある少し大きな中庭。

 

立ちあがったライオンのような頭の生き物が首のない人間を
足で踏み付け、口にその人間の頭をくわえている。
ギリシャ神話であろうか。
と、いうことはやはり、ルネサンス期のもの?。
ともあれ、これはここでお仕舞。

一先ず、ヴェッキオ宮殿を出て、シニョリーア広場へ。

ヴェッキオ宮殿の左側にあるこれ。

おわかりになろうか、グッチ。Palazzo Gucci。
ショップもあるが、実はレストランもある。
ミシュラン星付き。予約は、当然のようにできなかった。
グッチは、そうフィレンツェ発祥。本店Gucci-Firenze Flagship
はここからちょっと離れた西の方にあるよう。(まあ、
縁はないが。)

この界隈の地図を出しておこう。

シニョリーア広場から、北西へ移動。

先ほどよりも少し小さい広場がまたあった。
レプッブリカ広場(Piazza della Repubblica)。

これ!、実は知っていた。
もしかしたら、思い当たる方もあるかもしれぬ。
くる前に予習しておいたのである。
NHKの「世界ふれあい街歩き」のフィレンツェ編でやっていた
メリーゴーラウンド。「Antica Giostra Toscana」。
giostraがメリーゴーラウンドのようなので、トスカーナの
アンティークメリーゴーラウンド、で、そのままの名前だ。
クラシックなもので、なん代も続く家族経営で、以前は
移動遊園地をしていたと、なん代目かのお兄ちゃんが
話していた。

さらに北、東へワンブロック。

いくらなんでも、もう少し離れて撮ればよかった。
あまりにも巨大なので、よくわからない、か。

ただ、ちょっとデザイン、白地にパステルピンク、
パステルグリーンの色使いが教会にしてはポップと
いうのかモダンに見えると思うのだが、いかがであろうか。

これがサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)。

フィレンツェの最大の、大聖堂、ドゥオーモ。

大司教座聖堂といって、フィレンツェ区域のカトリック教会を
統括する大司教さまがいらっしゃる。(ここの詳細範囲は
わからないのだが。)バチカンの法王、パパさまを頂点に
カトリック教会はヒエラルキー構造になっているのである。
東京だと目白にある東京カテドラル聖マリア大聖堂がそれにあたり
やっぱり大司教さまがいらっしゃる。(あそこで結婚式を
挙げたっけ。)ここもそうだが“カテドラル”がその目印のよう。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、見た通り、
フィレンツェ中心部のランドマーク。
del Fioreは花の、で、花の聖マリア大聖堂。(もしかすると
前に書いたが、fiore自体が、フィレンツェの語源なので、
フィレンツェのという意味もあるのかもしれぬ。)

中に入る観光客の列がもの凄い。
美術品などがある場合の例外はあるが、基本、教会に入るのに
お金は取らない。ここも聖堂だけであれば入るのは、無料。
カトリック教会のポリシーであろう。
教会はすべての人に開かれている、か。
またゆっくりくるつもりなので、今日は外だけ。

さて、昼飯。

この界隈、かしこまっていないトラットリアも
少なからずある。

目に付いたところに入っても、味は問題なかろう。

メインのカルツァイウオーリ通りの一本東、
細いサンタ・エリザベッタ通り(Via Santa Elisabetta)。
ちなみに聖エリザベッタは洗礼者聖ヨハネの母。

外からの見た目、カジュアルそうで、13時、昼時でお客で
にぎわってもいる感じの[Casella 18]というところに
入ってみる。

入ると、眼鏡にごま塩短髪、細身の店長さんらしい
男性がにこやかに迎える。

リザベーション?。ノー。にこやかに、プレゴー(prego)。

pregoは英語のplease系の言葉だと思うが、
この場合、どうぞ、といった感じか。

この後もそうだが、イタリアのカジュアルな店は、
基本、客あしらいはこんな感じで、フレンドリー。
ただまあ、愛想はいいが、もちろん、妙な人、店が皆無と
いうわけでもないのがあとでわかる、のだが、、。

パスタとピザでももらおうか。水はノンガスを。
パスタは、おすすめを聞いてみると、カルボナーラ、
とのこと。カルボナーラはローマというが、このあたりでも
よく食べられているのか。
ピザはマッシュルームとハムのもの。

言ってるそばから、カプチーノを頼んでしまった。

笑われはしなかったが。(昼までは許してくれる?。)
ただ、エスプレッソは、濃くて苦い。苦いのはともかく
量が少ないので、飲んだ気がしないのである。

カルボナーラがきた。

ほう。スパゲティーではない。このパスタはなんというのか。
こんなカルボナーラは初めてである。
かなり太いショートパスタ。日本ではあまり見たことがない。
調べると、リガトーニでもメッツイリガトーニというよう。
かなり太く、また短かかろう。柔らかめのゆで加減。

そして、ソースは黄色が濃くかなり濃厚。
これは卵黄のみであろう。チーズはやはりペッコリーノか。
パンチェッタは細かくカリカリ。黒胡椒はさほど多くない。
これもまた、うまい。

そして、ピザ。

やはり、香ばしい。薪の火の香り。
外側に黒い焦げ目。
生地は薄めだが、極薄ではない。適度な感じ。
ピザはナポリが本場と聞くが、このあたりは、
この程度の薄さがスタンダードなのか。

ハムはかなり薄いスライスで、おそらく生ハム。

 

つづく

 

 

Corte Calzaiuoli Elegant Suites

 

 

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