断腸亭料理日記2025
4732号
引き続き、イタリア。
昨日はフィレンツェ空港に到着したところまで。
どうでもよいが、日本語でいうフィレンツェ(Firenze)は
イタリア語の発音なのだが、エールフランスに乗っていて
気になったのだが、フランス語、英語ではフローレンス
(Florence)と言っている。知らなかったし、かなりの
違和感がある。アナウンスを聞いても、ピンとこなかった。
が、調べると、元来、花の女神のフローラ(Flora)からの
フローレンティア(Florentia)がフィレンツェ(Firenze)の
古い呼称だったようで(ウィキ)むしろ英仏語の方が原語に
近いのかもしれぬ。
さて。
空港のあるこのあたりは、平らな平原で遠くに山。
ちょっとわかりずらいが、トラム。
停留所は改札がないが、自販機がある。
一回券、1.7ユーロ。
クレジットカードで買えた。
トラムは頻繁にくる。
乗って、なん駅か住宅街のようなところを通り、
地元のお客さんが乗ってくる。
ここで地図を出してみよう。
大きな駅のそばを通る。
後で調べるとここがフィレンツェのメインの駅で
フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ
(Stazione di Santa Maria Novella,SMN)駅。
ここから、ちょっと戻るように街の外周のような
通りに入る。なんだか悪い予感。
結局、わからないので、終点まで乗ってしまった。
トラムの空港線、T2の終点はサンタ・マルコ大学駅
(San Marco Universta フィレンツェ大学)で、
ここで降りた。
結局、旧市街の中心部に最も近いのは、ここか、
先のサンタ・マリア・ノッヴェラ駅あたり。
まあ、正解であったわけではある。
が、スーツケースも大きいし、疲れてもいる。
ここは大学前であり、サンタ・マルコ修道院前。
で、このさほど大きくない広場がサンタ・マルコ広場
(Piazza San Marco)。
この後、大小たくさん出くわすが、広場はイタリア語で
piazza。ぱっと見、pizza(ピッツァ)に見えるが、広場は、
aが入り、ピアッツア。
ちょうどタクシー乗り場があって、タクシーもいるので
乗ってしまおう。土地勘もないし荷物もあるし、住所を
言えば、連れてってくれよう。
たまたま女性のドライバーさん。
旧市街の中心部へ行くと、さらに道は細く、一方通行も
多そう。ただやはり、車だと近距離なので乗ればすぐ。
この方、なかなか腰が低く、丁寧。ちょっと意外。
もちろん、英語で話してくれる。
目指すホテルは「Corte Calzaiuoli Elegant Suites」
というところ。ちょっと簡易なホテル。
Via dei Calzaiuoli(通り)沿い。
viaは英語では“経由”だが、via deiが頭に付いて、
イタリア語では多くは通りのことのよう。
(ラテン語viaは=way=道、のよう。)
このカルツァイウオーリ通りあたりは一流ブランド
ショップの立ち並ぶ超繁華街のよう。
ホテルは大きな看板が出ているわけではないので、
ちょっと捜してしまったが、ここが入口。
建物共通の玄関で、テナントや住んでいる人もいるのか、
それぞれの名前と呼び鈴というのか、ボタンとマイク
スピーカーがある。木の扉だがオートロック。
最初はホテルのボタンを押して、開けてもらう。
その後は、部屋のカードキーで開けるようになっていた。
2階がフロントでチェックインし、同じ階の部屋へ。
ちなみに、ヨーロッパなので、地上が0階で、2階が
1階で1階ずれている。この表記、なかなか慣れない。
部屋は広くはないが清潔。大きなダブルベッド。
コーヒーメーカー、湯沸かし、冷蔵庫付き。
バスルームはシャワーだが、なぜか居室にちゃんと
お湯の出るバスタブがある。使わなかったが。
スーツケースを開けて、一休み。
時刻としては、まだ昼前。
もともと、私は日本にいても昼だか夜だかわからない
テキトウな生活をしているので、特段時差ボケのような
こともない。
一周り、出掛けよう。
朝は寒かったが、日中はそこそこ暖かくなるよう。
フィレンツェはやはり内陸の気候なのか。
界隈を一周りしてみる。
この界隈、段々気が付いてくるのだが、道は正しく
碁盤の目にはなっていない。やはり、古い区画が
そのまま残っているのであろう。
カーブをしていたり、細くなったり太くなったり。
やはり、迷いやすい。
(余談だが、帰ってきて、今書いているわけだが、
フィレンツェ以後のパレルモもミラノも同様。また、以前
行ったローマもさらに例えばパリも然り、随分不規則。
都市の街の区画の問題、で、ある。
中国だったり我が国の京都なども都は碁盤の目。東京も
変形してはいるがやっぱり碁盤の目が基本。こちらの方が
珍しいということになるのか。
いや、、、そう、アメリカはどうかとみると、ニューヨークは
きれいな碁盤の目。ロスも、サンフランシスコもだ。待てよ、
同じアングロサクソンのロンドンは?。そう、やはり碁盤の目
ではない。
欧州は街が古くむしろそれを守るようにしてきたので昔の
区画をそのまま残している。中国は逆に古代から都の区画は
碁盤の目を基本にしてきたし、それを真似た日本も同様。
一方、アメリカは近世以後に街ができているので、合理的な
碁盤の目になっている。そういうことでよいのか。)
カルツァイウオーリ通りの一本裏の細い通りにある
パンやというのか、菓子やというのか、カウンターも
あって、コーヒーを飲んでいる人もいる店を見つけた。
つづく
Corte Calzaiuoli Elegant Suites
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