断腸亭料理日記2024
4513号
2月25日(日)第一食
先週後半から雨模様で、またまた寒くなった。
昨日は晴れて、最高気温10℃で今頃らしい気温。
そして、今日はまたまた雨で最高気温、5.8℃(0時38分)
と、凍えるよう。
日曜だが御徒町の[ぽん多本家]へ行こうか。
今日は、カツレツ以外。
もちろんここ、やはり揚げ物が多いのだが、洋食やを
看板にしているので、タンシチューやら、アワビバタヤキ
なんというものもうまい。
夕方は16時から。
傘を差して、出る。
雨なので、バス。
さて[ぽん多本家]。
今の町名は上野三丁目。
この場所を文字で説明しずらいのだが、
JR御徒町駅の南口のさらに一つ南のガードの通り。
ガードは御徒町ラーメン横丁。
宝石やが多いので、昭和通り側はひすいアベニューと
いう名前が今は付いている通り。
この西側は北側へ斜めに曲がり、中央通りに出ている。
この右側に[ぽん多本家]はある。
このあたり、ほぼ東西南北、碁盤の目なのだが、
ここだけ斜めになっているのが、実は前から気になっていた。
なぜであろうか、と。
まず、明治35年(1902年)の地図。
これは明治後期だが、湯島へ抜ける春日通りができているくらいで
江戸の頃から実はあまり変わっていない。
やはり基本は碁盤の目。
江戸の頃の御成街道、今の中央通り、上野広小路は
松坂屋の手前でクランクしているのが大きな特徴。
今のどら焼きの[うさぎや]の前の道は北進し、行き止まり
右に折れてまた左に折れ、北進するのが本道であったのである。
御徒町駅の開業は大正14年(1925年)でここでは
まだできていない。この線路は秋葉原までの貨物専用線。
ちなみに[ぽん多本家]の創業は明治38年(1905年)。
創業の場所が今の場所と同じかどうかはわからないが
今の斜めの道は存在しない。
次に見るのは、これ。
昭和12年(1937年)。
お分かりなろうか。
御徒町駅もでき、松坂屋前のクランクを斜めにした
広小路もでき現代とほぼ同じ姿になっている。
[ぽん多本家]の前の斜めの通りもここでできているように
見える。隣が郵便局というのがちょっとおもしろい。
このタイミングはいつか?。
そう、昭和初期というと、関東大震災後。
震災後の東京の区画整理後なのである。
これで、どのタイミングでできたのかはわかった。
だがしかし、この斜めの通りは、なぜ斜めにしたのか。
新規に区画整理をしたはずならば、東西真っ直ぐに
通してもなんら問題なさそうなのに。理由がありそう。
うーん、ここは依然として不明のままなのだが。
閑話休題。
16時到着。
二階に案内され、瓶ビール。
お通しは、前回同様の蓮根入りポテサラだが、
前回気が付いた黒胡椒はなぜか今回はない。
揚げ物以外、、、とも思ったのだが、カキフライ、
ご飯味噌汁付きに。
今シーズンここでかきフライは食べていなかったか。
きた。
巨大。
これ、きれいに平たくしてあるのが特徴かもしれぬ。
断面。
まさか、ぺちゃんこではない。
見た通り、特大なもの、であることは間違いない。
やっぱり、これは塩。
揚げ色も白く、ふんわり。
油切れもよし。
塩で牡蠣の上品でデリケートなうまさが
よくわかる。
考えてみると、ここ、ポークのカツレツ以外の
揚げ物がたくさんある。
定番のいか、穴子。
あったりなかったりだが、車えび、(小)柱、
きす、はも、、、。
そう、これらはすべて、魚介。
魚介はより繊細な火入れが必要であろう。
ここのポークカツレツの浅く白い揚げあがりは
これら魚介の揚げ物の応用であったのか。
いや、もしかしたら、逆?。
繊細な魚介の揚げ方から、白いポークカツレツが
生まれたのか。
わからぬが。
ともかくも、今さらだが、
このあたりがこの店の技の肝、だったのかも
しれない。
この特大のカキフライ、六つ、なめこの赤だし、
ご飯に、お新香。
かなりの腹一杯。
うまかった、ご馳走様でした。
台東区上野3-23-3
03-3831-2351
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