断腸亭料理日記2024
4618号
8月7日(水)第一食
曇りがちだが、妙に暑い。
最高気温34.6℃(13時13分)。猛暑日直前。
湿度平均80%。ムシアツゥ。
ニ、三日前から[みつヰ]へ
行こうと思っていた。
おろしそば、で、ある。
あれは、なかなか辛くて、うまかった。
おろしそば、と、いえば、もちろん日本そば、であるが、
中華麺で大根おろし、というのは、聞いたことがないし、
おそらく他にはないのではなかろうか。
ないというのは、どういうことであろうか。
皆の想像を越えているのか、基本合わないのを、
特殊な技で解決しているのか。
ともあれ[みつヰ]のおろしそばは
衝撃といってよいほど。
あそこでは、しょうゆをまだ食べていないが、
この蒸し暑さには、あのおろし、で、ある。
14時すぎ。
店前の道路に待っている人はいないよう。
一応、整理券を取って待ってみる。
中をのぞくと、一応席は埋まっているか。
5分ほど待っていると、出てくる人があり、
入れた。
カウンター手前、窓際。
銅製の小ぶりのカップに入った水が出る。
ここは、注文はお姐さんが順番に聞きにくる。
注文して、その場で会計。
カードやアプリでも、可。
もちろん、おろしそばに、ここでは欠かせない
ソースかつ丼を、注文。
ソースかつ丼も一緒にきた。
おろしそば、というのは、ほんとにシンプル。
ねぎと花かつおのみがのって、あとはつゆのみ。
アップ。
麺をよく見ると、全粒粉?。わからぬが、
ちょっとまだら模様。
この三回でわかったが、おろしの麺はここにある、
太麺、細麺の二種とも違うもの。
おろし用に考えて打ったもの、なのであろう。
よく混ぜて食べる。
やはり、つゆがすごい。
おろしのしっかりした辛味と強い香り。
ただ、おろしなのだが、おろし自体は見えない。
搾り汁、なのか。
大根は、辛味大根なのか。これもわからぬが、普通の
大根だとここまでの辛みはないようにも思う。
福井、越前おろしそば。なん度も私は食べているが
あの大根おろしの辛いそばつゆ。福井の人々の
おろしに対する思いは半端ないと聞く。
あれもどういう大根でどのように作っているのか
私は知らないが、あれが下敷きにあるのか。
そして、大根おろしのつゆと先に書いた麺の
組み合わせはよくよく考えられたものなのであろう。
歯応え、喉ごしもよく、もちろん違和感はまったくない。
うまい、うまい。一気に食べる。
そして、ソースかつ丼。
おろしもそうだが、これも福井のソースかつ丼?。
薄いカツが四枚。
カツは薄いので、パリパリ。
福井のものは薄いが、ここまで薄かったか。
ただ、これがうまい、のである。
全国の各地にあるソースかつ丼でも薄い方、
なのではなかろうか。
ソースは自家製とのこと。
どこまで“自家製”なのかはわからぬが、
あらためて、じっくり味わうと、このソース、
なかなかスパイシー。
それも、八角、ソースなのでスターアニスが適切か、が
ほんのり立っているように感じられる。
ソースの量は必要最小限。
ご飯にも少し染みているが、これも含めて必要な
分だけといった感じ。
もちろん、足らないこともない。
無造作に掛ければよい、というのではない、
ご主人の細かな配慮といってよいだろう。
この方、なかなかの完璧主義といってよいかもしれぬ。
今は季節ではなく、ないのだが、ここでは金沢の
加賀蓮根をラーメンの具に使っているよう。
これは福井県ではなく隣の石川県だが、あのあたりと、
このご主人とはなにか縁があるのであろう。
ともあれ。
酷暑にぴったり、
すっきりさわやか、おろしそば。
うまかった、うまかった。
ご馳走様でした。
麺 みつヰ
X(旧twitter)
台東区寿2-9-15
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