断腸亭料理日記2024
4552号
4月25日(木)第一食
吾妻橋[やぶそば]
ここは、この5日に行った。
今の駒形橋の袂に移転する前にもなん回かきたことがあり、
移転したあとは、一回きて、それっきりになっていた
ような気がする。
移転後は急に人気店になって、混んでいたので、
なんということはないが、敬遠していたのだと
思う。
だが、先日、久々にきて、もうちょっと、行ってみても
よいか、と、印象が変わった。
13時半頃。
一応、15時までなのだが売り切れ仕舞なので、
昼時は外して、この時刻くらいがよいだろう、と。
今日は、そこそこあいた席も多い。
やっぱり、一杯もらおう。
つまみは、軽く、板わさ、なのだが、
ここの品書きの名前は、蒲鉾。
酒は、もちろん、菊正の冷(ひや)。
きた。
なんのへんてつもないコップに冷えた水。
お猪口は透明な硝子。
徳利にしても、小皿にしても、なんの飾りっけもない。
これが江戸前、[やぶそば]らしかろう。
まあ、趣味の問題なのだが、江戸東京のそばやは
これがよい。
こっちが有田で、こっちが伊万里、なんというのも
高いものであろうが、私の好みはシンプルを推す。
まして、民藝系などは合わない。
“蒲鉾”は二枚をそれぞれ三つに切ったもの。
板わさといわずに、蒲鉾といっているのは、
量と盛り付けの問題か。
これも、らしい。
そばは、どうしようか。
やっぱり、冷たいもり、せいろ系がよいが、
ちょっと変化球で、そばとろ、で、いってみようか。
もりは、先日、中にして多かったのでノーマルで
十分。
きた。
お!、ちょっとびっくり。
色が濃い。
つゆが、混ざっている店と、別になっている店とあるが、
混ざっていても濃いような気もする。
わさびを箸の先に付けて、とろろにつけて、手繰る。
なかなか濃厚で、うまい。
わさびはほんのちょっとでも、とろろだと
ちゃんと利く。
ずるずると、すする。
藪系は、確か今はなき、池之端で、つけとろや
とろろのみ、すいとろ、であったか、を好きで
酒のつまみによく食べていた。
そう、あそこも最初から混ざっていた。
これも、濃く、なかなかの塩梅でうまかった。
藪系の特徴であったのかもしれぬ。
ちょっと、発見。
これであれば、とろろだけ、つまみもあり、
で、あろう。
うまかった、うまかった。
ご馳走様でした。
墨田区吾妻橋1-11-2
03-3625-1550
4月26日(金)第一食
南稲荷町・そば[小倉庵]
連日だが、そば。
また、ここ。東上野三丁目、南稲荷町のそば[小倉庵]。
通し営業なので、あまり時刻を考える必要が
ないのは、有難い。
今日は、14時前。
やっぱり、冷で一本もらって、こんなものがあった。
おわかりになろうか。
せいろは、よいのだが、つゆの方。
入っているのが、そう、ちょっと小ぶりの海老天、一本。
ここは、つけ天せいろ、という。
珍しい。
ここにあったか。
せいろのつゆに、天ぷらを入れる。
元祖は、室町[砂場]の天ざるそばではなかろうか。
そして、もう一軒、ご近所、上野[翁庵]の
ねぎせいろ。
この二軒しかないと思っていたが、こんな近所に
あったのか。
ただ、お気付きか。
室町[砂場]も、上野[翁庵]も、かき揚げである
ということ。つゆに入れる場合、衣が多い方が
よりよいと思うのである。
なぜ、かき揚げではなく海老一本にしたのか。
昔から?、ご店主の好み?。
ともあれ、これも発見であった。
台東区東上野3-6-6
03-3832-7743
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