断腸亭料理日記2023
今日もまたまた、麺類二本。
4445号
11月9日(木)第一食
上野・そば[翁庵]
さて、木曜日。
今日の東京の最高気温は12時42分で、21.0℃。
ちょっと下がった。
天気予報は週末、冷え込んでくると言っている。
どんなものであろうか。
私のようなものは、曜日などはあまり関係ない
ように思われよう。まあ、実際ほぼないのだが、
それでも、この日記は一つのリズムになっている。
木曜日に配信すると、次は日曜日。
日曜配信分は、前日の土曜日に書くわけだが
そこまでは、書かなくてよい。
つまり、木曜日の昼に配信すれば、少しあく、
のである。
そんなことで、今日は上野のそばや[翁庵]。
最初から、一杯やって、ねぎせいろ、と考えて
きた。
14時半すぎ。
こんな時刻でも、各卓はふさがっている。
食券を買う。
ねぎせいろと、板わさ、お酒冷(ひや)、というと、
常温ですね、と、お姐さんに言い直された。
もう完全に、冷は滅んだといったよいか。
ここは、少し前なら、冷(ひや)は冷、のまま
言い直されず通じた。
もう抵抗するな、ということか。
いや、それでも無味乾燥な“常温”という言葉は、
どうしても使いたくない。
冷やしたものは、冷酒(レイシュ)、という
言葉があるではないか。
ついでだが、熱燗も同様。
いつの間にか、燗酒のことを熱燗というのが
主流になっている。
これなぞ、言葉の意味としてもおかしい。
熱燗は熱い燗酒。燗酒の高温のものを指す。
ぬる燗、上燗、熱燗の順で温度が上がる。
アツカンをヌルカンで、と意味のわからない
ことを叫んでいた団塊世代あたりの高齢男性を
見かけたことがあるが、滑稽至極。
やんぬるかな。
ともあれ。
席につくと、お姐さんは一緒でいいですか、と
確認する。はい、いいです。
呑む者に、酒とそばに時間差を付けて出す、
という配慮はまだここには残っている。
酒がきた。
冷。
小皿に少しの枝豆のお通し。
これも、この店らしい。
板わさ。
ここは酒の肴はほぼない。
板わさがいいところ。
まあ、本来、そばやはこんなもの。
だから、天ぷらそばのそば抜き、天ぬき、
なんというもので、呑むようになったのである。
小洒落たつまみを選ぶのも愉しいが、
ここはこれでよい。
ねぎせいろもきた。
先に、つゆのかき揚げをつまみながら、残った
酒を呑む。
これがほんとの姿だったのではなかろうか。
かき揚げが入っていると、そばはつけにくかろう。
そばの色。
先月の写真(上記リンク)と、比べて見るとわかると思うが
緑色の色が強いように見える。
これが、いつものこの店のそばの色ではなかろうか。
色を付けている。
先月は、ほんとうの新そばで、色を付けていなかった?。
むろん、推測の域は出ないが。
まあ、私など、新そばの香りを愉しむなんという
高尚な趣味は持ち合わせてはいないので、どちらでも
よいのが、正直なところなのだが。
とにもかくにも、しゃっきりとしたうまいそば。
ご馳走様でした。
台東区東上野3-39-8
03-3831-2660
11月10日(金)第一食
黒門町・八重山そば[みやら製麺]
今日の天気予報は雨だったのだが、昼、あがった。
ラッキー。寒いので着込んで、外に出る。
今日は、表題八重山そば[みやら製麺]。
先月、沖縄、八重山へ行って、毎日のように
沖縄・八重山そばを食べていたが、それ以来。
ここへ来るのは、もっと久しぶりか。
14時。まだにぎわっている。
近隣で働いていると思われる比較的若い人が多いのでは
なかろうか。
なんにしよう。寒くなったので、肉やさいそば、
にしようか。
きた。
沖縄そばの面影はほぼなく、タンメン。
麺を見ると、
やっぱり、ちょっとゴワッとした沖縄そば。
つゆ、というのか、スープというのか、は、
タンメン同様、炒めた野菜を煮込んでいるのか、
沖縄そばのつゆらしさは、あまり感じられず
タンメンに近かろう。
沖縄旅行では肉野菜そばに出会わなかった。
まだ、どこにでもあるもの、ではないのであろう。
うまかった、ご馳走様でした。
03-5577-6622
台東区上野1-2-8
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