断腸亭料理日記2023

秋葉原・中華・雁川

4349号

5月31日(水)第一食

さて。
秋葉原で飯を食う、となると、意外に難しい。

ラーメンや、カレーやにはよく入るがラーメンカレー
でもなく、チェーンでもないところ。
かつ、むろんうまいところ。

意外に、いや、意外でもないのかもしれぬが、少ない。
老舗、というのもほぼなかろう。
微妙にはずれるとあるのだが、中心部である。

新しい再開発ビルに入っているところは、ほぼ、チェーン。
テナント料も高い、のであろう。

古い店が少ないのは、近年の再開発などもあって
街が大幅に変わってしまったからか。
練塀町のところでも書いたが、神田市場がなくなったこと。
私は行ったことはないが、市場関係者が行く定食や
のようなところはそれでも少し前まで多少は残っていたか
と思うが、今は皆無であろう。
また、電気街としての秋葉原もここ10年、20年、30年で大きく
変わり、いわゆるオタクの人々の街になったから。
また、基本、街にくる人々は7、8割男性、かつ年齢が若い、
(20〜30代?)というのも大きいかもしれぬ。

ハテ?。
なんとなく、印象で書いてしまったが、実際
どうなのであろうか。
秋葉原で働く人々、訪れる人々の属性というのを調べた
データなんというのはあるのであろうか。

従来の電気店関係で働く人々。メイドさんなども含めて
オタク系の店で働く人々。
再開発でオフィスビルが増え、そこで働く人々。
観光で地方、海外からくる人々。
他にも属性があるのか?。
ともあれ、どんな割合なのか。
今の実数というのを知りたくなってくる
私自身、秋葉原はほぼラーメンや、カレーやぐらいに
行くだけで、働いてもいないし、それ以外の店には
ほぼ用がない。
つまり“構成員”ではないので皆目わからない。

そして、問題は、その中の人々の実像。
これが知りたい。
一般メディアのルポなんというのもあまりないのでは
なかろうか。

最近、ティーンのアンダーなトピックスといえば
新宿歌舞伎町トー横であろうが、秋葉原はどう違うのか。
メイド、コンカフェ、ホスト、、、?
コロナ禍で変わったところもあるのかもしれぬ。

毎日のように通りかかる街なので、知っておきたい。

ともあれ。

そんなことで、思い付いたのは、ジャンク通りそば、
[じゃんがら]の前のビルの地下。中華の[雁川]。
ガンセンと読む。

コロナ前にTVに取り上げられていたので、一度
きてみたことがあった。

この時は、牛すじチャーハン、というのが
話題であった。

牛すじ煮込みのかかったチャーハン。
なるほどうまかったし、また、ここは秋葉原らしく
量が多いというのも看板であった。

着いたのは14時。

ウイークデーのこんな時刻だが、秋葉原はにぎわっている。
外国人観光客も多数。

ただ、この店はやはり近くで働く人が多そう。
満席ではないが、にぎわっている。

この時点では、以前の牛すじチャーハンはもう
忘れている。

大きな別刷りの写真入りの推し、らしいもの。

ご飯ものは、ヘビーそう。
この、豚しゃぶ辛つけ麺というのにしてみるか。

きた。

麺は、

こんな感じ。

辛みはさほどではない、麻辣つけ汁。
豚しゃぶ、ゆでたもやし、キャベツ。

細めで柔らかめの麺。

基本ここは、ラーメンやでもなく、いわゆる日本人経営の
昔ながらの町中華でもなく、中国人経営の中華や、
なのである。
中華らしい味。

だが、その範囲で、十分うまい。
中華らしいが、日本人に馴染める味ということもありそう。
なかなかこの店主賢いのであろう。

量を看板にしているので、秋葉原住人に人気なのも
うなづける。

後で調べてみると、最近もTVに取り上げられているよう。

そして、例の牛すじチャーハンはやはり人気で、
今は、曜日限定になっているよう。
(「土日祝日、月末金曜、第1・第3木曜」という情報あり。)

私自身、量はいらないが、もう少し掘り下げても
よい店、かもしれない。

 


雁川
千代田区外神田3-10-10 白銀会館 B1F
03-3255-2388

 

 

 

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