断腸亭料理日記2023

赤酢の酢飯で小肌とまぐろのにぎり鮨 その1

4294号

3月7日(火)〜8日(水)

さて、ちょっと久しぶり。

赤酢の酢飯でにぎり鮨、シリーズ!。

前回は12月、煮穴子であった。

今回は、小肌。

土曜日、日曜、吉池に開いた小肌を見に行ったのだが、
売り切れ、入荷なし、とのこと。
吉池にもいつもある、というものでもない。

ウイークデーであれば、と、火曜日、12時台に
きてみて、やっと入手。
4枚買ってきた。

これ。
一枚100円弱。

ただ、小肌は〆るのに一日かかる。
食べるのは、明日。

まずは、塩。

たっぷり、表裏に。

これで2時間。

こんな感じ。

水分はだいぶ出た。

これを酢で洗う。
なぜ水、ではなく、酢なのかは、よくわからない。
以前見た、美家古寿司系の方が書かれていたやりかた。

これを水と酢、5:5の半割りの酢を作り、
漬ける。

半割りに漬けると、塩抜きと酢〆を一度にできる。
これは銀座の和食店の著名板さんの、〆鯖の方法。

以前の光物の酢〆は酢に漬けて真っ白にしていた
と思うのだが、これは鯖だと色は半生だが、
中心までしっかり酢が入る。

このメカニズム、科学的にどういうことなのか。
おそらく浸透圧の関係なのであろうが、私は
きちんと説明できない。
まあ、結果がよければよいか。

やっぱり、2時間。

鯖だと真っ白にはならないが小肌だと身が薄いので
真っ白にはなる。

もう夜遅い時刻。

酢からあげて、干す。

翌朝。

まあ、朝といっても、私の場合、11時頃だが。

気温も上がってきたので、このままラップを
せずに冷蔵庫に。

3時頃、様子を見る。

黄色味が入ってきて、多少酸化し始めている
という感じであろうか。

いつもここで止める。
今度は、ラップをして冷蔵庫に戻す。

さて。
昼頃から、飯台の準備。
酢飯を作る木の平たい桶であるが、
乾いて、箍(たが)が緩んで、抜けるほどに
なっている。
全体に水をかけて湿らせ、伏せて裏側の糸底に
水を張っておく。

さて、買出し。

生のわさびが切れている。
小肌にはわさびが必要。
それから、小肌以外のなにかあれば、
買ってこよう。

わさびは、上野広小路の松坂屋の地下。
吉池の地下にもわさびは必ずあるが、
ものは松坂屋の方がよいように思う。

くると、小さいものがなんと2,000円。
以前の2倍ではなかろうか。
小さいものならば、1,000円程度で買えたはず。
なぜであろうか。
しかたない。購入。

吉池では、まぐろにしようか。
アイルランド沖、切り落とし、中トロと、
書いてあるが、見たところ大トロといっても
よさそうなところ。410円。
これでいこう。

帰宅。

まぐろはこんな感じ。

米を洗って、カタメモードでスイッチオン。
無洗米なので、軽く洗ってすすぐだけ。

炊ける時刻を見計らって、わさび。
皮をむいて、おろす。

生わさびのよしあしというのは、おろすと
粘るもの。これがよいよう。

あまり力を入れないで、リズムよくおろし金の上で
まわす。

これもなかなか粘る。
香りもよい。

鮨酢を用意。
飯一合に40t。
赤酢7に対して、透明な穀物酢3程度の割合。

 

つづく

 

 

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