断腸亭料理日記2023
4284号
2月21日(火)第一食
さて。
カレー、で、ある。
カレーが食べたい。
それもいわゆる、インドカレーというのか、
スパイスカレーが。
最近そういえば、作っていないし、
食べていない。
いわゆる日本のカレーはそうでもないのだが、
冬というのは、汗をかく辛いスパイスカレーは
どうしても機会が減る。
手羽先があったので作ろうかとも考えた
のであるが、やはり、それなりに手間が掛かる。
昨年は、大久保[魯珈]齋藤さんのレシピ
チャレンジをしたりしていた。
玉ねぎみじん切りだったり、飴色玉ねぎだったり。
ちょいと、よし!作ろうと、決心をしなくては
いけない。
外へ行こうか。
最近はご多聞に漏れず、あまり新規開拓が
できていなかった。
御徒町の南インド料理[アーンドラ・キッチン]。
ちょうど1年ほど前に行っていた。
昼、行ってみるか。
上野、御徒町というところは、インド料理店が
そこそこ密集している。
これは上野、御徒町が宝石、宝飾品の町だから。
インド、スリランカという地域は今はもうあらかた
採りつくしてしまったようだが、以前はエメラルド
ルビー、サファイアなど採れていたという歴史があり、
今も宝石商人がたくさんおり、その関係で上野、
御徒町界隈にインド系の人々の宝飾店も多くある。
その関係で、拙亭のある元浅草あたりまで、インド系の
人々が多数住んでいるし、インド、スリランカ系
料理のレストランが多いのである。
どうでもよいが、彼ら、うるさい。
特に、歩きながら、自転車に乗りながら必ず
といってよいほど、大声で電話をしている。
ガラのわるい若者だけかと思うと、老若男女、
区別がないよう。習慣なのであろう。
黙って歩けない、黙って自転車に乗れないのであろうか。
黙っているのは間が持たないのか。
ついでだが、中国人も大声でよく電話をしている。
人が多い国は、声もデカくなるのか。
欧米人ではそんな人はやっぱり見ない。
自転車は少なくとも、電話はやめるべきである。
道交法を知らないのかもしれぬ。
ともあれ。
[アーンドラ・キッチン]。
昼営業は14時半ラストオーダー。
営業時間が長いのはありがたい。
JRの西側で、ラーメン横丁のガードの一本
南の通り。
半地下の小さな店である。
昨年で開店13年という。
インド料理、特に南インド料理のレストランとして
人気の店。
14時頃到着。
昼時間も終わっており、先客は2〜3人。
一番奥のテーブルへ。
ランチのセットは、いくつかあるが、
一番上の、ランチミールスというもの。
カレー3種、サンバル、ラッサム、ポリヤル、ライス、
チャパティ、ピクルス、パパドで、1,290円也。
これにしてみる。
きた。
どれがなんだかわからないが、なんだかたくさん。
左の小さいの、なんであろう。
食べてみる。
げ!?、かなり強いスパイス。
あー、サンバル?!。食べるものではなく、
辛味やスパイスを足すのに使うもの、か。
が、もう遅い。一口で食べてしまった。
手前三つが、カレー?。
ラッサムが、スープなので、上の左、あるいは上のもの?
キャベツが、ポリヤルか。
ピクルスとっているのが、どれだか不明。
パパドは豆のセンベイ。
カレーは、羊、チキン、野菜。
前にきた時には、そこまでは思わなかったのだが、
今日食べると、なかなかうまいことを発見。
南インドのカレーに慣れていなかったのか。
味付けにある特徴は、どれも酸っぱめであること。
これはおそらく、タマリンド。
南インドの特徴。
辛みは、特に頼んでいないので、この店の
ノーマルな味だと思うが、そこそこ辛め。
また、ほぼ押しなべてマスタードが入る。
どれに、どのスパイスが強めに入っている、など
強弱がありそうだが、私には特定はできない。
だが、なかなかクセもある。
が、このカレー、やっぱり癖になるかもしれぬ。
頼まなかったが、ライス、ラッサムはお替り可。
お兄さんがなん度も、にこやかに、お替りどうですか、
と聞きにきてくれた。
これで1290円は安いのではなかろうか。
これより安い、セットでもよいかもしれぬが。
もう少し、南インドのスパイス使いに慣れた方が
よいかもしれぬ。
またこよう。
P.S.
厨房の前の席であったが、手が空いているからか、
やっぱりこの人たち、ずっと、大きな声でとめどなく
しゃべっている。むろんなにを言っているのかわからぬが。
おしゃべりなんだな。
03-5818-6564
台東区上野3-20-2 水野ビル B1F
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