断腸亭料理日記2023
4468号
12月16(土)夜
さて、今日は、
浅草[弁天山美家古寿司]、で、ある。
予約は、18時から。
今日の最高気温は、14時34分で21.1℃。
気持ちわるいくらい暖かかった。
セーターに薄いコートを羽織って、
内儀(かみ)さんと出る。
伝法院通りの信号で降りる。
着いて、暖簾を分け、入る。
つけ場の若親方にご挨拶。
カウンター中央、若親方の前に掛ける。
カウンターは満席。奥のテーブルには
アジア系外国人家族らしい4人。
例によって、親方は夜はおらず、若親方の
向かって左は眼鏡の若い衆。
ビール、キリンラガー瓶。
ビールグラスは薄い。
お通しは、まぐろの佃煮。
そして、煮凝りを出してくれた。
まぐろ佃煮は柔らか。
出来立てかもしれぬ。
そして、煮凝り。
平目、とのこと。
これが驚いた。
すごい出汁感。
煮凝り、というのは、総菜として売っているものも
あるが、どうもピンときていなかった。
こうして、つゆとして上等、上質なものが
固まっているというのは私は初めてかもしれぬ。
これは、うまい。
そして、これも。
いかの塩辛。
ここではいかは二種類。
生で出す、すみいかと、火を通す煮いかのするめいか。
これはするめいかの塩辛。
ゆずが爽やか。
塩味、漬かり具合もよし。
うまい、いかの塩辛。
つまみは、たこがよいのだが、やっぱりなし。
それで、鰹と蝦蛄。
前回
と同じだが蝦蛄は撮り忘れてしまった。
出汁に漬け込んでいるもの。
これもよい塩梅。
蝦蛄はあまり今まで食べてこなかったが、
にぎりもよいかもしれぬ。
そして、ここから、にぎり。
まず、セオリー通り、いか。
もちろん、すみいか。
すみいからしい、歯応えと噛んだ後は
柔らかさとあまみ。
白身、鯛。
皮付きの湯引き。
厚く切っている。これはここの特徴と
いってよいのではなかろうか。
平目。
ここ定番の昆布〆。
水分が抜け、うま味が加わる。
やはり、生とはまったくの別物。
昆布〆というのは、自分でやったことがあるが、
意外に難しい。昆布で身を挟んで置くわけだが、
時間を掛けすぎると水分が抜けすぎてしまう。
一晩だと長すぎる。昆布にくっついたり、
干物のようになってしまう。
よい塩梅でやめなくてはいけない。
ここから、光物。
小肌から。
半身で三本の飾り包丁。
よい塩梅にしまっている。
塩をして置き、酢に漬け、あげて干す。
若親方は付き切りで様子を見るとTVで
言っていた。
もう一つ、光物。
鯵。
明日日曜日、ここはお休みなので、今日は
ねたが少ない。土曜日にくることが多いので、
こういう状態がよくある。
光物はあと、鯵だけ。
軽く〆ている。
小さめのものの半身を開いてにぎっているが、
ボリューム感がある。
次は、ガラスケースの目の前にあった平貝。
今日、ケースの中の平貝をよくよく見て
気が付いたのだが、これも生ではない。
酢に漬けたものであったよう。
若親方は、うちの内儀さんの好きなおぼろを
たっぷり挟んでくれた。
つづく
台東区浅草2-1-16
03-3844-0034
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