断腸亭料理日記2022

勝浦のさばの開き/小島町中華幸楽

4212号

11月16日(水)夜

千葉外房の勝浦へタンタンメンを食べに行った。

勝浦といえば、漁港であるし、朝市なども有名で
あったと記憶しているが、漁港へも行かず、
そのまま特急に乗って帰ってきてしまった。

ただ、駅前に漁協の売店で魚を少し買ってみた。

海辺の魚の販売所、市場というのは、数多くある。
安いかと思うと、まったく左に非ず、東京で買うのと
ほぼ変わらないようなところも少なくない。
いわゆる浜値ではなく、消費地の値付けをしているのか。
まあ、売る方は勝手なのだが、わかってくると、まあ
ほぼ買うことはなくなった。

ちょいとのぞいてみたら、勝浦産さばの開き、
一枚300円ほど、というのに目が留まった。
さばの干物は、文化干し、と言っていたと思うが、
スーパーだと定番であるが、半身で、以前は
一枚あたり、100円台であった。
が、このウクライナ戦争以降、かなり上がっている。
おそらく、この手の魚の加工品は、加工は国内でも
元の魚は輸入がほとんどであったと聞く。
円安の影響をもろに受けている、のではなかろうか。

ともあれ、国産が一枚で300円はむしろ安い。
最近、こういう逆転現象というものも出てきている。
これだけではなんなので、同じく勝浦の釣りカジキ、
西京味噌漬け、これは3枚入りで800円ほどであったか、
を買ってきた。
どちらも真空パックの冷凍である。

最初に書いてしまうと、カジキの方、まずくはないが、
もう一つ。西京味噌漬けといえど、加工度が多少上がると、
やはり産地での加工では心もとない。国産カジキで
あればそこそこの値を付けて当然で、決して高くはない
と思う。がしかし、加工せず、むしろ生のままの冷凍で
売ってほしい。そして切り方もちょっと薄い。
もう少し厚みがあった方がバタヤキにもできるし、
使いやすい。

さばの開き。

なかなかでかい。
でかいので、文化干しだと半身なのか。

焼いてみるとこんな感じ。

これは、かなりうまかった。
スーパーの文化干しレベルではない。
比べるのが失礼。

さばは脂ベトベトというのも私は好きなのだが、
そんなこともなく適当でむしろ上品な脂ののり。
脂が少ないとさばは、パサパサでうまみもなにもない
というものも中にはあるが、身は十分なうまみ。
塩味も強からず、弱からず、ちょうどよい。

さばは実際にはなかなかむずかしい魚だと思うが、
これで300円台は、かなりのお買い得であった。


11月18日(火)第一食

小島町・中華[幸楽]

前回は4月で、ちょっと久しぶり。

ご近所の町中華の名店。

しばらくあいていたのは、第一食が後ずれしているので。

今日は、ご飯ものが食べたくて久しぶりに
行ってみようか思い立った。

13時ちょいすぎ。
やはりこのくらいの時刻でないと、お客がいなくなれば
閉めてしまうし、店にも迷惑である。

町中華でご飯ものというのもちょいと妙に
思われるかもしれない。

チャーハンでもなく、ご飯もの。
定食もご飯ものだが、町中華では、定食よりも
ご飯にかけた、丼を食べたい。

チャーハンを含めてご飯ものをまったく置かない
町中華も中にはあるが、まあ、少なくとも
チャーハンはたいていはある。
それから、天津丼などもまあ、定番であろう。

これに店ごとに、色々なご飯ものが加わる。
麻婆丼、青椒肉絲丼、回鍋肉丼、、。
中華の一品ものをご飯にのせたタイプ。

そして、中華丼。
肉野菜炒めの餡かけ丼ということになろうか。

まあ、中華丼のバリエーションである。
これも、店毎にオリジナルのものがうまい、
ことがある。

今日は、ノーマルに中華丼、とも思った。
ここの中華丼もなかなかうまい。
塩味、で、ある。
白菜など野菜への火の入り方である。

が、今日は肉丼。
名前だけ見ると、どんなものかまったくわからぬ。
最初は、怖いもの見たさで頼んでみたが、この手の
町中華店オリジナルは外れる場合もなくはない。
おそらく、常連さんの希望などでできたのであろう。
その人々と自分の好みが合わないと、外れ、ということ
になるのであろう。
ここは、おそらく私の好みにほぼ合っているようである。

肉丼。

豚肉と、玉ねぎにちょっと小松菜。
餡かけの餡は、ちょっと濃い甘辛。
それをご飯にドバっと、掛けている。

[幸楽]の肉丼、というのはこういうもの。

夢中で掻っ込む、というもの。

うまい、うまい。

いつもご馳走様です。

 

台東区小島2丁目1−3
03-3866-5900

 

 

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