断腸亭料理日記2022
4128号
7月11日(月)夜
さて、大久保の[魯珈(ろか)]というところを
ご存知であろうか。
スパイシーカレー店。齋藤絵理さんという方が
オーナーシェフ。
私は店に行ったことはないが、TVにもよく出ている
のでご存知の方もあるかもしれぬ。
店は大行列、カリスマ的人気といってよいか。
1983年生まれとのこと。比較的お若い。
カレーの料理人で女性というのも多少珍しいかもしれぬ。
齋藤さんのレシピ動画を見つけた。
かなり細かく説明されながら作っている。
この方はスパイス使いの技と知識が深く細かい。
私は、学生の頃からなので、もう30年以上スパイスから
カレーを作っているが足元にも及ばない。むろん
私はプロではないが。
これは鶏手羽元を使ってスパイスの数も少な目の
入門編といった感じのレシピ。
ただ、スパイスカレーの肝である、飴色玉ねぎを
10分で作ってしまう。
焦がしてはいけないので普通に炒めると、極弱火で
1時間はかかる。
それで、玉ねぎみじん切りをレンジにかける、冷凍する。
いろんなことをしてきた。
が、10分は考えられない。
スパイスカレーを作る場合飴色玉ねぎから
逃げることはできない。
プロが皆、こうしているのかわからぬが、画期的。
手羽元を調達。あとはすべて家にある。
玉ねぎ、にんにく、生姜、カットのトマト缶。
マスタードシード、クミン、コリアンダー、
レッドペッパー、ターメリック、ガラムマサラ。
こんなところ。
スパイスはホールとパウダー両方使う。
最初に、二種だけパウダーづくり。
あたり鉢で粉にする。
コリアンダー。小さじ1弱。
クミン。同量。
玉ねぎみじん切り。1個弱。
これはブンブンチョッパー。
生姜とにんにくは、おろす。各大さじ1/2弱。
いつもは、みじん切りにしていた。
今日は全体を、レシピの1/3〜2/3程度の量で作る。
フライパンにサラダオイル。
これはちょっと多め。
冷たいところにマスタードシードを投入。
小さじ1弱。
冷たくなければいけないという。
徐々に温めていくのがよいのであろう。
最初は強火。
マスタードシードは熱に強いので大丈夫とのこと。
スパイスによって熱に強いか弱いかが、あるらしい。
ポイントは香りを飛ばさないこと。
香りを飛ばさないためにスパイスごとに最良の調理法を
施さなければならないというのである。
こういうところが、流石。達人。
かなりデリケート、で、ある。
熱が上がったら、パチパチしてくる。
香りを油に移す。これがテンパリングである。
クミンホール投入。小さじ1弱。
クミンは熱に弱い、とのこと。
とにかく焦がさない。
投入したら弱火。
ちょいと、でよいのか。
おろし生姜と同にんにく。
この二つも香りは飛びやすい、と。
引き続き弱火で、軽く炒める。
こんな感じかな。
ここに、玉ねぎみじん切り。
火を止め、よく合わせる。
そりゃ、そうであろう。
クミン、にんにく、生姜は熱に弱いといっていたので、
玉ねぎみじん切りによく混ぜ込んで熱の入りを抑える、
という。
混ざったかな。
さあ、ここから、で、ある。
飴色玉ねぎ、10分の技。
ポイントは、強火。
強火だと、早い。10分の理由である。
が、しかし、強火だと、すぐに黒く焦げる。
黒くなる手前で止める。
ではどうするのか。
水を差しながら、というのである。
ほう。
実のところ、水を差すという技は、聞いたこともある。
また、実際にやったこともある。
確かに早く炒め上がる。
ただ、齋藤氏の説明を聞いているとかなりシビア。
フライパンの肌から色が濃くなり、焦げに近くなる。
この時点で水を入れて、全体を混ぜると、なんだか
色は薄められて、それっぽくなる。
ただ、一部分でも絶対に焦がしてはいけない、よいうのが
指令。
つづく
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