断腸亭料理日記2022
4071号
4月14日(木)夜
黒門町の[みやら製麺]で八重山そばを食べて
秋葉原のハナマサにまわる。
特にあてがあったわけではない。
売り場を見てまわると、たけのこ。
安くなっている。
今年は、外では食べているが、新たけのこを
自分で料理してはいなかった。
毎年のこととは思うが、新たけのこは高い。
今年特に高い?、わからぬが、なんとなく
買う気にならなかったのである。
これは二本で400円ほど。
半値以下ではなかろうか。
たけのこは、掘りたてが最もうまかろうが、
まあ、安いので食べてみようか。
今、温室栽培などでほぼすべての野菜、
農産物が一年中食べられるが、たけのこだけは
例外である。
竹藪が入る巨大な温室を作ればできるのであろうか。
落語「二十四孝」に出てくる中国の故事。
孟宗(もうそう)という者が病気の母のために雪の真冬、
たけのこを食べさせたいと、竹藪に行くがあるはずもない。
はらはらと涙を流すと、あっという間に雪が融けて、
たけのこが出た、と。孟宗の孝心に対して、
天の感ずるところだな。
へぇ〜、なにかってぇと、天は感ずるんだねぇ〜。
孟宗というのは竹の名前になっている。
誰か、竹藪の温室、考えではどうであろうか。
ともあれ。
これ。
出端(ではな)は九州だと思うが静岡産。
ゆでるのには、ぬか、であるが、米粒でもよい。
たけのこを洗って穂先を斜めに切り、
さらに縦に切れ込みを入れる。
水を張った圧力鍋へ。
米粒は一つかみ。
無洗米なので、ちょっと効果が心配。
ふたをして、点火、加熱加圧、圧が上がって、
たけのこの場合は、15分、高圧を継続。
消火し、放置。
30分も置けば圧は下がるのだが、
たけのこは、鍋のまま冷ますのがセオリー。
あく抜きのためであろう。
1時間半、2時間、冷めてきた。
どうであろうか。
洗う。
皮をむく。
むけた。
先はそのまま。
下は輪切り。
一番下はやはりやめておこう。
堅い。
ちょっとこのまま味見。
やはり、味がなにもなければ、もう一つ。
ただ、アクは抜けているだろう。
米粒でも、あく抜きはちゃんとできるよう
である。
鰹節と煮よう。
水、酒、しょうゆに、たっぷりの鰹削り節。
一度煮立てて、冷ましておく。
冷える間に、出汁が染み込む。
たけのこの土佐煮。
出汁が十分に染みた。
かなり、うまい。
年柄年中ある水煮のたけのこと、大違いである。
味?、いや、香り、なのかもしれない。
いくられも食べられる。
とまらない。
が、まだ、大量にある。
明日、たけのこ飯にしよう。
翌日。
炊き込みご飯だが、酒を入れるので、時間をかけて
浸水させる必要がある。
昼、米を洗って、酒。たっぷり入れた方がうまい。
たけのこは細かく切る。
出汁を入れ、水加減。
薄味。
米粒が白くなっていれば、浸水OK。
これを早炊きモードでスイッチオン。
炊き上がったら、飯茶碗に盛って、
きざみ海苔を散らす。
鶏からも揚げて、もろきゅう。
鶏からは、生姜じょうゆで下味をつけて、
もちろん、二度揚げ。
もろきゅうは、金山寺味噌。
たけのこ飯は、かなりたけのこを入れたはずなのに
妙に存在感が少ない。
小さく切りすぎたのか、少なかったのか。
まだ煮たものが残っていたので足したりして。
ともあれ、たけのこ、うまいもんである。
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