断腸亭料理日記2021

巨大ほっけの干物

3922号

8月21日(土)第一食

少し前、NHKの釣番組であったか、函館での
巨大ほっけ釣りをやっていた。

他でも番組は忘れたが食べる方で、やはり北海道で
大きなほっけの干物を食べるシーンを視た。

以前、それこそ20年、30年前、私たちが若い頃
[つぼ八]のような居酒屋で大きなほっけの干物が
安く定番として出されて、よく食べていた記憶がある。

だが、いつの間にか見なくなった。
獲れなくなった、という話も風の便りに聞いたような。

先の釣番組で大きなものが獲れていたということは、
北海道のほっけは復活しているのか!?。

久しぶりに、大きなほっけの干物を食べてみたくなった。

吉池にきてみた。
地下の干物売り場。

あったあった。
巨大なもの。

特選縞ほっけ開き。

だが、一枚800円。
やっぱり、高い。
こんなものかぁ〜。

まあ、買ってみようか。

なにか野菜も。
甘唐辛子。
煮びたしにでもしよう。

帰宅。

これ。

40cm程度はあろうか。
やっぱり、デカイ。

時間があるので先に、甘唐辛子煮びたし。
出汁に漬けて冷やすのがよろしかろう。

まずフライパン、ちょっと多めの油で揚げ焼きにする。

冷蔵庫に出汁パックで取った出汁があった。
いつも煮びたしは、桃屋のつゆを使うのだが、
今日は出汁に薄口しょうゆ。
ちょっと関西風にしてみようか。

フライパンで甘唐辛子に火が通ったら、
油はペーパータオルで吸い取り、出汁、
薄口しょうゆを合わせフライパンのまま軽く煮る。
火を止め、置く。
粗熱が取れたら、鉢に移し、冷蔵庫に突っ込んでおく。

ほっけは大きいが、グリルに入りそう。
グリルの網機能で、焼く。

これも自動。
新しいガス台、ほんとうに便利になったものである。
焼けると、自動で切れる。

焼けた。

家で一番大きな丸い皿へ。

おわかりであろうか、かなりの脂。
流石。800円。

うまい、のであるが、ちょっと、甘塩。
しょうゆをかけてみる。
が、ほっけというものの特徴か、もう一つ。
塩をふってみると、こっちの方がうまい。

それにしても、この大きさ。
ノーマルな鯵の開きの二倍、いや、三倍はあろうか。
かなりの食べでがある。

冷えた甘唐辛子煮びたし。

つゆに浸っていたが、切って皿にのせた。

なかなかうまくできた。

さて。
このほっけには、もう一つおまけがある。

8/29、浅草ロックスの西友でもっと安い300円という
大きなほっけの干物をみつけ、買ってみた。

これ。

気持ち吉池のものよりも小さいようだが、ほぼ同じ。

なんだかわからぬが、茨城産とある。
よく読むとアメリカ産のほっけを茨城で加工したもののよう。

焼いてみる。

今回は、大根おろしも。

食べてみると、まあ、さすがに吉池のものと比べれば
脂は少ない。
まあ、これだけの値段の差である。
逆に、差額500円の価値がこの脂にあるのか、とも
いえるが。

茨城のものがアメリカ産。
吉池のものは、どこのものだったのか、気になってきた。
袋を捨ててしまっていたが、写真を拡大してみると、
実は、こちらも北海道産ではなく、アメリカ産であった。
アメリカ産でも脂のあるものを選んだだけということか。

で、ちょいと調べてみた。
NHK北海道のニュースで、実態がわかった。

やっぱり、北海道ではほっけは獲れていなかったのである。
原因は、やはり温暖化。
冷たい水を好む縞ほっけは、北海道沿岸からいなくなっている。
で、アメリカ産ほっけの獲れているところを
さらに調べるとはアメリカといってもアラスカのよう。

NHKの釣番組で釣っていたのは、根付きほっけという
特殊な回遊しない個体だったよう。
もちろん、レアものなのであろう。

根室沖で秋刀魚が獲れなくなったのも、
函館付近でぶりがよく獲れているのも、温暖化。
まあ、無理をして、同じ魚を食べる必要は
まったくないのだが、それとは別問題で、
温暖化の深刻さに改めて気付かされる。

 

 

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