断腸亭料理日記2020

嬉嬉豚 とんかつ 『君に、揚げる。』(極)

9月19日(土)第一食

[嬉嬉豚 とんかつ 『君に、揚げる。』(極)]。

これで、店の名前、で、ある。

嬉嬉は“うれうれ”と読ますよう。
極はきわみ、でよいのか。

この3月、こんな時期だが、近所にできたとんかつや。

場所はというと、浅草通りと左衛門橋通りの交差点、
北東、浅草側、横断歩道の前。

最寄り駅でいえば、稲荷町になる。

ラーメンの[稲荷屋][大和」も近い。

拙亭からは、左衛門橋通りを北上すればすぐ。

3月に、店の前にこのヘンな名前の白い垂れ幕の
ようなものが出ていたのは気付いていた。
だが、ここがとんかつやであることがわかるのに
しばらく時間がかかった。

自粛などもあり、暫く眺めるだけ。

気になって調べてみると、池袋の人気店の支店のよう。
たまに、列があることも、、。

また、かつ丼持ち帰り、500円という貼り紙も出ている。

一度、のぞいてみなければ、と思っていたが
時節柄、なかなかタイミングがなく、やっと、きてみた
のである。

土曜の昼。
12時ちょい前を狙って内儀(かみ)さんと出かけてみた。

入って、二人、という。
奥に一つ、二人掛けのテーブルがあいていた。

テーブルにカウンターもあるが、ほぼ埋まっている。

とんかつやだが、まず、自販機で食券を買うよう。
ほう、珍しい。
なんであろうか、この仕組みは。
昼だけ?。

メニュー数はかなり多い。

嬉嬉(うれうれ)豚というのが豚肉の名前のよう。

ロース、ヒレ、メンチカツ、エビフライもある。
肉も、上ロース、上ヒレ、特上ロース。
ノーマルな「嬉嬉豚ロースとんかつ定食」で1000円。
最も上、「嬉嬉豚熟成肉ねむるぶたおふトンロース
とんかつ定食」なるものが、1850円。

私は、最初なので、これにしてみよう。

お姐さんに食券を渡して、テーブルに掛ける。

ここ、なんであったのか。

見た感じ、いわゆる、居抜きで、入ったよう。
年季が入っている。

以前、営業しているのもよく覚えていないのだが、
もしかして、同じとんかつや、ではなかったろうか。
入ったことがないところは、近所でもまったく
覚えていないものである。

揚げている板さんと女性二人。

お客はやはり、遠くからきている人の方が
多そうである。

こんな時期に新規開店というのは、なかなかの
タイミングであったろう。

さほど待つ間もなく、きた。

ご飯に、豚汁、みそ汁ではなく、澄んだつゆ。
浅利入りのわかめスープのよう。

アップ。

肉は厚みがあり、切り口は薄ピンク。

この店では、これは最上級、大きさもかなりでかい。

まずは、塩で。

ピンク色の塩でミルで削って掛ける。

脂身もかなりしっかり付けている。

嬉嬉豚の熟成、というのがどんなものか、
よくわからぬが、うまい。

この、上野、浅草界隈、とんかつやはかなりある。
例の[ぽん多本家]に[とん八亭][すぎ田]、、
これらは同じロースで、値段も張るが、肉質、切り方、揚げ方、
揚げあがり、突き詰めた、職人技、芸術的ともいえるような
とんかつといってよいだろう。

ここは、なんであろうか。
そこまで、突き詰めたものではない、とは
いえるかもしれぬ。

だが、もちろん、うまい。
肉そのもの、衣の状態、揚げ方、切り方、油切れ、
どれも、きちんとしたものではある。
特段の非を打つべきところはないように思うが。

ただ、これ、でかかった。

そして、茶碗は小さいように見えるのだが、
飯の量は、そこそこあるのではなかろうか。

キャベツには、テーブルにあるサウザンアイランドの
ような色のドレッシングをかけて食べるが、これが
なにが入っているのか、かなりうまい。
サウザンアイランドとも違う。
なにか、クセになる味。

そして、キャベツの量も多いようである。

意外にここ、ガッツリ系。

なぁ〜るほど、なんとなく、この店のポジションが
わかってきた。

[ぽん多本家][すぎ田]などとも違うが、おもしろい。
うまいとんかつやが歩けるところにできたのは、ありがたい。

ご馳走様でした。

 

 

03-5830-6850
台東区松が谷1-4-6 ライオンズマンション上野松が谷 1F

 

 

 

断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5|

2004 リスト6 |2004 リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10 |

2004 リスト11 | 2004 リスト12 |2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005 リスト15

2005 リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20 |

2005 リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006 6月

2006 7月 | 2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006 12月

2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |

2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月

2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月

2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |

2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |

2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |

2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |

2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |

2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |

2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |

2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |

2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月

2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |

2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |

2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |

2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |

2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月 |

2017 2月 | 2017 3月 | 2017 4月 | 2017 5月 | 2017 6月 | 2017 7月 | 2017 8月 | 2017 9月 |

2017 10月 | 2017 11月 | 2017 12月 | 2018 1月|2018 2月| 2018 3月|2018 4月 |

2018 5月 | 2018 6月| 2018 7月| 2018 8月| 2018 9月| 2018 10月| 2018 11月| 2018 12月|

2019 1月| 2019 2月| 2019 3月 | 2019 4月| 2019 5月 | 2019 6月 | 2019 7月| 2019 8月

2019 9月 | 2019 10月 | 2019 11月 | 2019 12月 | 2020 1月 | 2020 2月 | 2020 3月 |

2020 4月 | 2020 5月 | 2020 6月 | 2020 7月 | 2020 8月 | 2020 9月

BACK | NEXT

(C)DANCHOUTEI 2020