断腸亭料理日記2020
2月24日(月)天皇誕生日 第二食
さて、ハンバーグ、で、ある。
ハンバーグなど、さほど珍しくはないし、
自分で作ることは、あまりない。
だが、今日のは村上シェフのハンバーグステーキ。
村上シェフとは、もう故人であるが、帝国ホテルの
総料理長であった村上信夫氏。
日本の家庭にハンバーグのレシピをNHK「今日の料理」で広めた人、
でよいのか。ハンバーグの起源はドイツのハンブルグなのであろう。
ドイツではFrikadelleという家庭料理だそうな。
また村上シェフは「東京オリンピックでは選手村の料理長
として尽力」したことでも記憶されている。
帝国ホテルでは今もこのハンバーグステーキが食べられる。
この村上シェフの元祖ハンバーグステーキのレシピがないかと
探してみたのである。
と、なんと、簡単に見つかった。
「今日の料理」のサイトにあったのである。
よし、これ作ってみよう。
付け合わせもせっかくなので、いつも作っている
にんじんのグラッセとマッシュポテト。
村上シェフの料理写真にマッシュポテトが写っていたので、
これも「今日の料理」で探してみた。
これがよかろう。
料理研究家でもこの方は、別格であろう。
私は信用している。仕事ぶりをなにかのTVで視たことがあるが、
レシピを見て素人が作っても絶対に失敗しないように
考えられるあらゆる場合を想定してレシピを作っている。
プロ中のプロであろう。
ハンバーグのレシピは半量。まずは、玉ねぎみじん切りを炒める。
「ほんの少しあめ色」になるまで。
グラッセ。
これはいつも通り。切って、バター、お湯にブイオン1個。
砂糖は入れなくなった。これでラップをしてレンジ10分でできる。
ジャガイモは一個、ラップで包み10分。
皮をむいて、あたり鉢。
潰して、牛乳少量、生クリーム。
塩胡椒。
味見。生クリームを入れるのは、初めて。
それらしくなった。
裏漉し器をかければ、完全になめらかになるのであろうが、
今日はいいか。
冷蔵庫から牛ひき肉を300g取り出し、炒めた玉ねぎ、生パン粉。
全卵を溶きほぐし、合わせる。
ひき肉は1パック400gあって最初ここから300g取ったのだが、
余らせてもしょうがない。残りも一緒に入れて、練る。
ナツメグも。
粘り気が出てきたら、二つ分に分ける。
成形。
両面に小麦粉。
ここ、ポイントであろう、あまり見たことがない。
フライパンに多めに油を敷いて「手前から滑らせるように」投入。
焼き色を見て、ひっくり返す。
なんだかいい感じ。小麦粉の効果であろうか。
脂が大量に出ているので、ペーパータオルで吸い取る。
このままソース作り。
ブランデーを投入し、フランベ。
アルコールを飛ばし、ブイオン、水、ケチャップ。
混ぜながら、煮詰める。
かなりいい感じ、なのではなかろうか。
とても、それらしく焼けた。
さすが「今日の料理」村上シェフレシピ。
皿へ。
作っておいた、グラッセ、マッシュポテトも。
出来上がり。
切ってみる。
肉汁ジュワー、ではないが、こんな感じ。
ビールを開けて、食べる。
よくできている。
厚いハンバーグを、ソース作りを兼ねて、煮込む格好で
中まで火を通す、という配慮であろう。
味は、いたってノーマル。
ただ、牛100%なので、やはり、うまい。
肉汁ジュワー、は、やったことがある。生地にヘッドなど
脂を多く入れれば出てくる。
これはこれで、よい。
家庭のハンバーグとしては、120点。
むろん、これは帝国ホテルで出されるハンバーグステーキ
ではなく手近にあるものだけでできる、家庭用のレシピ。
だがやはり、流石、で、ある。
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