断腸亭料理日記2020
2月24日(月)天皇誕生日 第一食
昼。
昼飯兼ねて、自転車で出る。
方向は、拙亭から南方向。
南方向だと、浅草橋になるのだが、そこまで行かない。
鳥越、おかず横丁、清洲橋通りと蔵前橋通りの交差点。
休日だし、その角の[吉野家]にでも、と思ってきた。
きてみると、なんだかとっ散らかっているよう。
狭い店で従業員は3人、空席もあるが、
段取りがわるいのか、、。
一度入るが、なんとなく見ていられなくなり、
出てしまう。
どうしようか。
[吉野家]の頭になっていたので、他の店へ行こうか。
界隈の[吉野家]はだいたい頭に入っている、が、、、、。
あ。
[大喜]があるじゃないか!。
もちろん、ラーメンの[大喜]。
ここからちょっと秋葉原へ行った、蔵前橋通りの
向こう側。
休日だがやっているか?。
お!。
暖簾が出ている。
のぞいてみると、カウンターに二人だけ。
やってはいる。
祭日は休みだと思っている人が多いのかもしれぬ。
入ろう。
入って、券売機前。
なんにしよう。
ノーマルの定番ものは、おもしろくない。
が、限定系のものは、軒並みなし、のよう。
つけ麺でもないし、、、、
納豆!。
以前に、まだ、湯島天神下にあった頃、一度食べた。
ラーメンに納豆?、
と、思われるかもしれぬ。
もう4年も前だが、覚えている。
この店のこと、もちろん、うまかった。
これにしよう。
せっかくなので、煮玉子にわんたんも入った
「特製納豆」にしよう。
1100円也。
カウンターに掛けて食券を出す。
すると、眼鏡で細身、ごま塩短髪、にこやかなご主人から、
麺の種類を聞かれた。
細麺なのか、太麺なのか、と。
おすすめは?と、聞くと、太麺ですね。
では、それで!。
今まで、天神下の頃から長くきているが、
いつも忙しくしているからか、ご主人と言葉を交わしたのは
初めてかもしれぬ。
やや待って、きた。
いつもながら、盛り付けがきれいである。
こんもりと白髪ねぎと、細切りの海苔。
鶏ひき肉も見える。
麺は
平打ちの縮れ麺だからか、いうほどは太くはないと感じる。
。
食べると、スープは最初、魚介系の印象。
だが、食べるとすぐに変わっていく。
表面に浮いているのは、おそらく、納豆に
玉子を入れて、かき混ぜて、泡立てたもの。
これがスープに混ざり、渾然一体とした味になる。
もちろん、それを想定したスープになっている
のであろう。
私が家で納豆を食べる場合、必ず白身も込みの全卵を入れて
よくかき混ぜて飯に掛ける。
つまり、慣れ親しんだ味。これが、うまい。
ここの、ご主人、和食の出身というが、
この納豆らーめんも、ラーメンの顔をしているが
和食、なのである。
そして、納豆とラーメンをきれいに、うまい一杯の料理として
まとめる、味のセンス。
書いているが、こういう方はなかなかいない。
新しい味を設計できるセンスといってよい。
私が他に思い出すのは、このところちょっとご無沙汰だが
新作ラーメンを毎月出している市谷左内坂の[庄の]。
もちろん、他の料理でもこういう料理人はいるのであろう。
技術は研鑽を積めば上達するものだと思うが、
センスは持って生まれたもので、真似したくても
真似のできないものだと思っている。
うまい、うまい。
スープもみんな飲み干す。
こういうラーメン・料理を食べると、なんだか、
愉しく、うれしくなる。
これが[大喜]、で、ある。
ご馳走様でした。
台東区台東2-4-4
TEL 03-3834-0348
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