断腸亭料理日記2020

元浅草界隈/松が谷・中華・福来軒/
そば・元浅草・砂場/洋食・稲荷町・ベア本店

さて、今日は、毎度お馴染みご近所三軒。

と、その前に、私の住む台東区元浅草界隈のことを少しだけ
書いてみたい。
上野と浅草のちょうど間。
どちらも歩いて15分ほど。

なん度か書いているが、池波先生が育たれた街。
また、亡くなられた永六輔氏のご実家もある街。
今日は地図を見てみたい。

まず、現代。

北を浅草通り、東は新堀通り、西は清洲橋通り、
南は春日通りに囲まれているのが元浅草。
中央に南北に貫いているのが、左衛門橋通り。
元浅草は一丁目から4丁目まである。

こんなところ。

江戸の地図。

西側が二枚に分かれてしまっているが
お分かりになろうか。

北側に新寺町通り、今の浅草通り。
これは、道幅は違っていようが、ほぼ同じ。
そして、ここの現左衛門橋通りはほぼ同じように見える。
現代のこの名前の由来の神田川に架かる左衛門橋は
明治にできているのでこの名前はまだもちろんない。

これは今もあまり変わっていないが、北側は
通りの名前通りに寺町。お寺さんが密集している街。
お寺だからといって、一般の町人はいないのかと
いえば、そんなことはなく、お寺は門前に長屋だったり、
家作を建てて、借家にしていた。そしてよく言われる通り、
寺社は町奉行所管轄ではなく寺社奉行配下で、
私娼窟、いわゆる岡場所になっていたところも
多くあった。

赤線の四角で名前を囲ったが「長遠寺」という日蓮宗の
お寺。今もおそらく、まったく同じ場所にある。
なん度か書いているが、ドブ店のお祖師様と
呼ばれにぎわったという。池波先生の子供の頃というから
戦前もまだ、縁日が立っていたよう。
今は、そんな賑わいはまったく見えないが、お堂は立派。

また、東側に、阿部川町という町名が見える。
落語「富久」で幇間(たいこもち)の久蔵が
住んでいるのがこの阿部川町。
(ただし、これは、文楽版。志ん生版は同じ浅草だが
三軒町。)

明治36年。

明治。
南側、春日通りは東に武家屋敷を貫通してできている。
だが、清洲橋通りはまだ。
清洲橋通りは関東大震災後まで待たなければならない。

左衛門橋通りをまたいで、永住町という町名が見える。
ここが池波先生の育たれた町になる。錺職の御祖父様
の住まいであった。(どの辺りにお宅があったか。
時々知りたくなるが、まあ知らない方がよいのだろう。)

永住町は江戸期には寺町のため、町名はなかったわけで、
明治になって新たに付けられた町名である。
細かい話だが、ちょっとおもしろいのは、
今は清洲橋通りで元浅草は区切られているが、
清洲橋通りのない明治の頃は、永住町はさらに西、
今の東上野までであった。
これ今の、洋食や[ベア]の角まで、永住町で
あったわけである。ここの角を通る南北の通りは
江戸期には、稲荷町横丁と呼ばれていたようで、
名前が付いているくらいなのでランドマーク的な
通りであったことが想像できるかもしれない。
ちなみに、ちょっとわかりずらいが、下谷(稲荷)神社は
現在よりはもっと西、通り沿いにあった。

現都立白鴎高校が、府立第一高等女学校としてできている。
江戸期には武家屋敷。

春日通りと左衛門橋通りの交差点から左衛門橋通りを
北へ上がった左に「開盛座」という劇場が見える。
今は、三井不動産のマンションになっている。
こんな劇場、芝居小屋(?)もあるところであった。
(これ、詳細情報があるのでまた次回書いてみたい。)

さて、こんなところで、三軒。

12月22日(火)第一食

左衛門橋通りが浅草通りにぶつかった向こう側、
松が谷になるが、中華の[福来軒]。

麻婆豆腐。

アップ。

見た目ほど辛くはないが、本格の麻婆豆腐。
うまい。飯がバクバクと食える。

03-3841-3118
台東区松が谷1-4-5

12月24日(木)第一食

毎度お馴染み、元浅草[砂場]。
小島町交差点の角。
先の劇場にも近いところ。

いつも通り、ミニかつ丼とかけそば。

いつもご馳走様です。

03-3841-8001
台東区元浅草1-1-1

12月25日(金)第一食

そして、稲荷町の洋食[ベア本店]。

日替わりのB定食。
ハンバーグとカキフライ。

アップ。

大ぶりのカキフライも上々。
また、先日の[遠山]もよいが、別のものとして、
ハンバーグであれば、ここ。
ご馳走様でした。

 


03-3831-6430
台東区東上野2-2-9

 

 

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