断腸亭料理日記2020
4月11日(土)第一食
土曜日。外食もなかなかできない。
こんな時なので、手間のかかるじゃがいものコロッケ。
なんだか「手間のかかるものシリーズ」になってきた。
が、今回は、玉ねぎ、挽肉を入れたノーマルなもの。
あの時も書いたが、明治から大正の頃はどんなものかは
未調査だが、コロッケは家庭で作っていたと思われる。
それが、昭和2年創業の東銀座に今もある[チョウシ屋]さん
という肉やさんが発売し、レシピを同業の肉やさんに公開、
広まった。
その後、戦後であろう、どこの肉やさんでも作られ、
売られるものとなり、材料費は安いが、手間がかかるので
家庭ではあまり作られなくなって、現代に至っているというのが、
私の仮説。どんなものであろうか。
切れていた、じゃがいもと豚挽肉、ラード、
それから、キャベツも必須。買い出し。
作る。
キャベツは最近使い始めたスライサーで千切り。
水に漬けておく。
これは1時間漬けてから、水を切って、冷蔵庫へ。
ストックしてあるラードを冷蔵庫から出し、
レンジで温めて、溶かしておく。
肉やさんのコロッケがうまいのは、ラードで揚げているから。
これは絶対に外せない。
次に玉ねぎ1/4みじん切り。
炒めるのだが、玉ねぎから始め、挽肉も。
よく炒めて、塩胡椒。置いておく。
じゃがいもは4個、洗って皿にのせ、ラップ。
レンジ加熱、様子をみながら10分。
(書いていないが、うちのレンジは700wである。)
蒸す、茹でる、とあるが、レンジが手軽。うまく熱が入る。
串を刺して、確認。
OK。
ここから、皮をむく。
またまた、動画を撮ってみた。
素手では持てない。布巾で包むなどあるが、持ちにくい。
2月から、洗える自転車用の手袋を使っている。
これ、厚いウレタン素材に滑り止めも付いており、使える。
冷めてはむけないので、すぐにやることがマストである。
ボールで潰す。
炒めた挽肉と玉ねぎを合わせる。
ここから成形だが、ここ意外に私には鬼門。
崩れやすいのである。
そこで、今回は、小判型でも肉やほど薄くしないことにした。
衣付けの準備。
成形したものに、全面、小麦粉をまぶす。
崩れやすいので丁寧に。
玉子、二個。ここには小麦粉も入れる。
パン粉。これは、先日村上シェフのハンバーグに使った生パン粉。
玉子から、
パン粉。
ここも大注意。崩れやすいのである。
ひびが入ることも多い。
箸やとんかつのように串も使えない。
素手が一番よいのである。
一つ、玉子でひびが入ったものがあったが、
慌てず、ここでもう一度成形し直し、パン粉へ。
全面にまぶし、押し付ける。
五つできた。
揚げ鍋に新しいラードも一本半ほど補充し加熱。
170℃まで上げる。
揚げるのは、そう難しくない。
二つずつ。
衣が固まっていないので、投入後、15秒は
触れてはいけない。すべての揚げ物の鉄則。
170℃〜180℃の高温で、ひっくり返し、狐色になれば
揚げあがり。
キャベツを盛り付け、コロッケ二つ。
どうであろうか。
とんかつソースをかけて、切る。
こんな感じ。
まあ、普通。
ビールを開けて、食べる。
揚げたてでもあり、やっぱりうまい。
ラードの旨味、威力であろう。
こんな、ポピュラーで単純なものであるが、
手間はかかり、難しくもある。
なんとなく、間尺に合わぬ、不思議な食い物である。
とにもかくにも、今日は成功。
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