断腸亭料理日記2019
11月12日(火)第一食
寒くなってくると、柔らかいうどん。
讃岐もよいが、ヤワうどんはうどんのもう一つの本流のはず、
という仮説(?)。
ヤワうどん、その2。
先日の伊勢うどんに引き続いて、博多うどん。
博多うどんといえば、タモリさんが、真っ先に思い浮かぶ。
彼が、人口に膾炙させたと思われる。
ごぼてん?、そしてヤワうどん。
もちろん、透明なつゆ。
私は、伊勢うどんは食べたことがなかったが、
博多は仕事でなん度も行っているので、多くはないが
経験はある。
博多といえば、やはり、どうしてもうどんの前にラーメンに
なってしまうので、多くはないが、天神あたりの地下街の
立ち喰いで食べた記憶がある。
調べると、やはりこちらも東京で食べられるところがあった。
博多料理、九州料理店のランチ、なんというのも
あるようなのだが、立ち喰いの店があった。
博多うどん[よかよか]という。
やはり、立ち喰いの方がそれらしかろう。
場所は、有楽町駅前の交通会館の地下。
先日の[ジャポネ]の銀座INZの隣でもある。
交通会館は古いビルでもちろん、なん度も行っている。
皆さんもよくご存知であろう。
歴史を見ると、有楽町駅前の闇市起源のビル。
それも進駐軍専用の区画でちょっと他とも違う。
なぜか鮨やが集中し、長らくその様子が続き、ビルになったのは
1965年と戦後随分たってから。闇市の店が多くこのビルに
入ったよう。
東京都のパスポートの窓口があったりするが、所有者も
複雑で、東京都、三菱地所など複層しているよう。
詳しくは、こちら。↓(講座「池波正太郎と下町歩き」)
最上階が回るレストラン。
同じ闇市起源の新橋駅前ビルなどとも共通する、独特な
“味”がよかった。
だが最近、好きだった長崎ちゃんぽんの名物店
[桃園]が閉店したり、入れ替わっているのか。
今年で築54年である。立て替えの計画などありそうである。
この博多うどんの店は知らなかったが、
開店が2013年とそこそこ時間かたっているよう。
自転車である。
雨が降らなければ、ほぼ今移動は自転車である。
元浅草の拙亭から銀座あたりまでであれば、
急がなくとも30分はかからない。坂もない。
浅草、上野、秋葉原、神田、京橋、銀座、、皆、ちょいとした
距離ではないか。この先に、新橋、芝。
考えてみると、これが東京の古い下町である。
ともあれ。
交通会館の地下というのは小さな店がたくさんあり、
なかなか目的のところにたどり着けないことがよくある。
博多うどん[よかよか]は地下一階の南東というのか。
マルイとINZ側の角。
階段を降りてすぐのところにあった。
開店、11時すぎに到着。
やはり、口開けか、まだお客はいない。
立ち喰いで、さほど広くはない。
通路側に立ち喰いらしく、券売機。
単品もあるが、お昼のセットがある。
600円で“本日のうどん”に載るものが一つ、と、かしわめし。
700円で同じく“本日のうどん”に載るものが二つと、かしわめし、
または三角いなり。
立ち喰いにしては、ちょい値が張るか。
600円の方でいいだろう。
「さらに柔らかもおすすめ」という貼紙が目を引く。
立って待つまでもなく、できた。
これ。
載っているのは、丸天、で、よいのか。
丸いさつま揚げ、あちら風にいえば、天ぷらか。
うどんと飯のセット、である。
半チャンラーメンなどもそうだが、炭水化物に炭水化物の
セット物は、交互に食べるのにはどうしても抵抗がある。
炭水化物のおかずに炭水化物という食べ方。
それで、普通は伸びてしまうので麺の方を先に食べきることに
している。
まあ、今回はヤワうどんなので関係はないが。
写真ではわかりにくいか。
あーこんなに、柔らかかったか、と思うほど、予想以上に柔らかい。
京都、大阪の伝統的なもののよりも柔らかいのでは、なかろうか。
澄んだつゆは、一般的には、煮干し、鰹節、あご、に昆布あたりに
薄口しょうゆを使うようだが、これは昆布が濃厚ではなかろうか。
うまい。
今回の収穫は、かしわ飯。
これは、うまい。
鶏に、ごぼう、などか。
しょうゆ味の炊き込み込ご飯なのだが、味が独特。
しょうゆは、九州のしょうゆなのであろうが、甘い。
そして独特の香りがある。
この香りがよい、のである。
飯そのものの味付けなのか、具材を煮込む際のものなのか。
この香りは、前にも三重県、桑名あたりの佃煮、時雨煮で
感じたことのある香りなのだが、なんなのであろうか。
その時にはたまりじょうゆ、ではないのかと思い、
実際に自分でたまりじょうゆを使っても、この香りには、
ならなかった。結局、今もわからぬまま。
さてさて、結局、うどんは、どうなのか。つゆはうまい。
「さらに柔らかくできます」と貼り紙があって、もっと
柔らかくするのもリコメンド。
が、私の感想とすれば、やはり柔らかすぎるだろう、と。
まあ馴れ、もあるかもしれぬが。
ともあれ、かしわ飯の方、もう少し掘り下げたくなる。
千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館B1
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