断腸亭料理日記2018

土鍋で飯を炊く。

10月8日(月)体育の日 第一食

さて。

祝日の朝。

飯を炊こうと思ったのだが、久しぶりに
土鍋にしよう。

土鍋で炊くと飯がうまい、と一般的に
いわれている。

そもそもここに書いているように、通常は私も
電気釜で炊いている。

ガスで鍋で炊くこともある。
この場合は、ホーローでガラスのふたで中の見えるのも
を使っている。

うまいかどうかは別にして、鍋&ガスで炊くメリットは
浸水ができていれば、早く炊けるということ。

ガス&土鍋もやったことはあるが、びっくりするほど
うまく炊けたという記憶はあまりないのが本当の
ところではある。

まずは米を研いで、水加減をする。
これは、メジャーがあるので電気炊飯器の内釜で。

ここから浸水。
やはりちゃんと浸水ができていた方がうまかろう。

1時間。

2時間。

1時間でもよいのだが、念を入れるとすると
2時間は必要であろう。

土鍋に移す。

米粒はほぼ真っ白。

土鍋は炊飯用のものもたくさん出ているが、
ごく普通の鍋料理用のものである。

最初は強火。

拙亭のガスレンジは大中小三つの大きさの火力が出る
五徳に分かれている。
この時点では最大のものを使っている。

沸騰して噴いてくる。

一度火を止め

ふたを取る。

しゃ文字で鍋底からかき混ぜる。
この時点で底の鍋肌にくっついている米粒もあるのである。

見たところ、この時点で既に水分は随分と減っている。

今度は最小の五徳でかつ、最小の火加減。

ここからはごく繊細な注意が必要。
水分がなくなったら、すぐに火を止めなければいけない。

きっかけは、ご飯の焦げる、焦げ臭い匂いが少しでも
してきたところ。

一応ストップウォッチで時間を計ってみる。

水分が既に少なくなっていたからであろう、
すぐであった。
3分ほど。

ふたを取る。

いいかな?。
ふたをして蒸らす。

その間に、味噌汁の出汁を取ろう。 鰹削り節。

10分後。

白飯の写真を撮るのは、かなり難しいのだが、
見た目には、かなりよい感じに炊きあがっている。
飯粒が立って光っているという形容があるが、そんな感じ。

味噌汁は出汁を取ったものを濾して、実はねぎのみ。
ねぎが煮えたら味噌を溶いて出来上がり。
味噌はノーマルな信州味噌。

飯を盛って、おかずは、冷蔵庫にあった明太子と
柴漬け。
こんなものでよろしい。

ご飯。
見た目通り、かなりよく炊けている。

つやつやとし、私の好みだが堅め。

浅草のうなぎや[色川]はうな重に合う、絶妙の炊き加減で
堅めでうまい飯であったが、あの方向。

米自体は、別段高いものではない。
だがやはり、電気炊飯器で炊いたものよりも、
確実にうまく炊けている。

今までの経験からいえば、浸水時間を長く取ったこと。
水加減は炊飯器のものだが「堅め」。
そして、味噌汁を途中から作り始めたので、
蒸らし時間は10分以上取っている。

考えられるよいことはこれだけの条件であると思うが、
土鍋でかなりうまい飯が炊けた。

飯をうまく炊く、というのは、かなり研究がされており
科学的メカニズムもよくわかってきているようである。
最初の沸騰までの時間は長い方がよいという。
(短めだと堅めの炊きあがりになるようである。)
今回の炊きあがりには土鍋の影響は間違いなくある。
ただ、土鍋でも場合によっては、たいしてうまく炊けない
こともあるのは、過去の経験からわかってはいる。

土鍋のメリット。 土鍋は熱くなるまでに時間がかかるため先の条件には
合っている。また、保温性が高いのでガス代の節約になるのだが
これはうまさには関係はない。弱火にしてからの保温性が高い、
ゆっくり冷える、いうことになる。これも炊きあがりには
影響を与えているようである。(98℃以上で蒸らしも入れて20分以上
続けられるとよい、ともいう。)

メカニズムを考え始めるとまだまだあるのだが、長くなり
より難しくなるので、今日はやめ。
結果よし、としておこう。





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