断腸亭料理日記2018

焼鳥

6月30日(土)第一食

梅雨入りがいつであったのか。

もう、開けてしまった。

2〜3週間くらいではなかったか。
記録を取り始めてから最短だというが、
水不足が心配である。

ただお陰で、堂々と、上着なし、ノーネクタイ、半袖のクールビズで
いられる、ということはあるが、三日間のビッグサイトはさすがに疲れた。
首の椎間板ヘルニアからの腕の痺れが続いているのも疲れの
多きな要因ではある。

昨夜は9時に寝てしまい、8時間以上は寝られた。

年を取ると、なかなか8時間は寝られなくなって
きているが、これだけ寝れば少しさわやか。

今日は全休にしよう。
朝から呑んだくれにしよう。
たまにはよいであろう。

簡単になにか肴を作ろう。

こんな時には、焼鳥がよい。
冷凍庫にある、鶏もも肉。
これで焼鳥。

もも肉一枚を解凍。

レンジで半解凍までし、以前にも書いたが
伏せた鍋の底の上に置いておく。

これ、意外に効果大なのである。

金属というのは熱の伝導率が高いので、
そのまま、例えばまな板の上にのせておく自然解凍よりも
早く溶けるのであす。

凍っているものから触れている鍋に温度が伝わり、
金属の鍋は冷えてくる。これは凍っている鶏肉を
温めているということになるのである。
鍋が大きければ大きいほど効果は高いわけである。
また、金属に触れている部分が多いほど熱が伝わりやすいので
できるだけ溶かすものは平らな方がよい、ということになる。

レンジのみで解凍だけだと、ともすると、
一部に火が通ってしまうということもある。

この鍋の底にのせておくと自然解凍ではあるが、
早く解凍がすすむ。
下だけでなく、上にも鍋をのせるとより早くもなる。

ともあれ、解凍したら、一口に切る。

焼鳥にはたれが必要である。
拙亭には、たれは二種類、冷蔵庫に常備してある。

一つは煮穴子の煮汁を煮詰めた、鮨やでいうツメ。
あの、甘いたれである。
もう一つが、焼鳥のたれ。

穴子の方は煮るたびに元のたれと合わせて
煮詰めて足しているので、だいだい量は変わらない。

焼鳥の方は、最初に鶏皮を甘辛に煮て、この煮汁を
煮詰めたものを作って、時折同じことをして
減らないようにしてきた。

量が少し減ってきたので、今日はちょっと増やすことを
考える。

もも肉の脂のある皮を小さく切って、別にしておく。

焼くのはフライパン。
魚を焼くグリルで焼けばもう少し焼鳥らしくはなるが
たれも作りかつ、簡単にできるので、フライパン。

皮から脂を出しながら、焼く。別にした皮も一緒である。

両面こんがり。

軽く焦げ目をつけて火を通したら、皮を残して、
肉はあげておく。

残した皮に、しょうゆ、砂糖、酒。
強火で煮詰めていく。

目標はトロトロになるまで。

意外にこれ、難しいのである。
なにかというと、砂糖としょうゆのバランス。
煮詰めること自体は、時間をかければ煮詰まって
トロトロにはなっていく。
(ただし、目を離して、焦がさないように注意は必要。)

トロトロというのは、みんな甘いのかと思うと
そうでもない、のである。
同じトロトロでも甘味が勝ったものと
しょうゆの塩味が勝ったものとあるのである。
ちょうどよいのがもちろんよいのであるが、
分量は、いつも文字通りテキトウなので、
どちらかに振れてしまうことが、まま、ある。
これはいまだ会得できていないまま。

ともあれ。泡が全体からでてくれば大方よろしい。

肉を戻し、からめる。

出来上がり。

七味を振り、ビールを開けて、食べる。

ん!。

今日は、わずかに、辛い方に振れてしまった。

だがまあ、御の字。

こんなものだが、十分肴にはなる、のである。

さて。

フライパンに残ったたれは焼鳥のたれストックの
瓶に足して終了、で、ある。






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