断腸亭料理日記2018
6月17日(日)第二食
なぜであろうか、フィレ・オ・フィッシュが
食べたくなった。
正確にいうと、JR系のハンバーガー店[ベッカーズ]の
フィッシュサンドなのであるが。
[ベッカーズ]は今もあると思うが、飯田橋駅にあり
オフィスが市谷であったころはよくいっており、
そこでフィッシュサンドが好きでよく食べていたのである。
おそらく食べたことのある方はほぼないと思うが、
別段、特別なものではない。
白身魚のフライにマヨネーズだかタルタルソースと
少しばかりのキャベツの千切りがはさまっているもの。
べら棒にうまいということもないが、
フライはそこそこカリッとあがっており、
ソースの味も少しのキャベツもちょうどよい感じで、
なんだかくるたびに食べるものになっていた
のである。
オフィスが五反田になり行動範囲に[ベッカーズ]が
なくなり食べられなくなっていたのである。
[ベッカーズ]は御徒町駅にもあったのだが、
名前が[ベッカー]と近いが別のものになっており
内容もハンバーガーではなくカフェのような業態に
かわりメニューも変わっている。
調べると、最寄の[ベッカーズ]はやはり飯田橋のようである。
と、いうことで最寄のハンバーガー店。
菊屋橋の[モスバーガー]と稲荷町の[マクドナルド]。
[モス]にフィッシュサンドがあったかどうかよくわからぬ。
フィッシュサンドを買いに[モス]に行くのもなにか
的外れである。であればやはり[マック]か。
今日は内儀(かみ)さんもいないので、これで
ビールを呑んで飯にしようか。
自転車で出て、稲荷町の[マック]。
[マック]というのは一時期は売上ダウンが表面化
していたが、崖っぷちの粘り腰というのか、開き直った
効果なのか、ここ数年出す製品も話題をふりまき、
好調のようである。
フィレ・オ・フィッシュはよいとして、もう一つ。
新しいキャンペーン中のメニュー。
ダブルチーズの裏メニューなるもののセットと
フィレオにしてみる。
飲み物はコーラ。
ファストフードにまったく行かないかというと
わけでもないのだが、やはり久しぶりである。
ハンバーガーでビールを呑むということは
ほぼないが、ちょっと愉しい。
買って帰宅。
裏ダブルチーズバーガーセットとフィレ・オ・フィッシュ。
「裏」というのは、ちょっと特別くらいの意味のようだが
まあ、おもしろいネーミングである。
こちらの方はどうでもよいのだが、肝心のフィレ・オ・フィッシュ。
ふっくら。
バンズをはがすとこんな感じ。
ビールを開けて、食べる。
味はまあ、皆さまご存知の[マック]のフィレ・オ・フィッシュ。
先に書いたように、マックのフィレ・オ・フのバンズは
ちょっと蒸してあるようなふっくら、しっとり。
タルタルソースというのかマヨネーズというのか、これも
独特。酸味が多少強めで味の設計もちょっと他ではない。
白身のフライはまあ、特段かわってはいないか。
さて、今回ちょっと白身魚のフライサンドを調べてみた。
どうも[マック]のフィレ・オ・フィッシュが元祖のよう。
アメリカ人が宗教的理由で肉食を控えたいときのために
考えられたとのこと。で、定番になった。
この白身はなにか、というのがよく話題に出るが、
[マック]は一応公開していて、もともとは大西洋のマダラで、
今の日本はスケトウダラ、ワールドワイドではホキ、メルルーサなども
実績があるという。
白身のフライというのはあのイギリス名物の
フィッシュアンドチップスからのものであろう。
英米人にも食べやすい魚の食べ方。
[マック]は先に書いたように、バンズが独特の食感。
これは蒸しているから。
[マック]では普通のハンバーガーは焼いているのだが、
フィレ・オ・フィッシュだけは蒸している。
この一品だけ面倒くさいことをしているのである。
魚のフライにはこの方が合うというのだが、なぜであろうか。
[ベッカーズ]は焼いていたように思う。明らかにあの食感ではない。
それでも別段不都合はないと思うし、うまかった。
特段、あの蒸したモチっとした食感が合っているという気も
私はしないのだが。
きっと[マック]はワールドワイドで決まっているのであろう。
意外とこういう食味に関する意識は変わりずらい。コカ・コーラ
などもいわゆる原液はアメリカで製造していて一切現地では
味はいじらせないと聞いたことがある。
製品に対する誇りともいえるが、意外にこういうところは
アメリカ人も頑固なのである。
魚フライをはさんだ、いわゆるフィッシュサンド的なものは
[モス]でも[バーガーキング]でも[フレッシュネスバーガー]でも
各チェーンでほぼどこでも品揃えてしているようである。
食べ比べた人がいて、読んでみるとそれぞれ多少違っていて、おもしろい
ようである。私はどれも食べたことはないし、買い集めて、
食べ比べようというほどフィッシュサンドに情熱があるわけでもない。
[ベッカーズ]のものも熱烈なファンでもないし、
それもいつも食べたいというわけでもない。
だが、時として、食べたくなる。
ちょっと不思議なポジションの食い物ではある。
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5
|
2004 リスト6
|2004
リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10
|
2004
リスト11 | 2004 リスト12
|2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005
リスト15
2005
リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20
|
2005
リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006
6月
2006 7月 |
2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006
12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |
2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月
2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月
2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |
2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |
2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |
2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |
2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |
2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |
2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |
2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |
2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月
2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |
2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |
2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |
2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |
2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017
1月 |
2017 2月 |
2017 3月
| 2017 4月 | 2017
5月 | 2017 6月 | 2017
7月 | 2017 8月 | 2017
9月 |
2017
10月 | 2017
11月 | 2017 12月 | 2018 1月 | 2018 2月 | 2018 3月 | 2018 4月 |
(C)DANCHOUTEI 2018