断腸亭料理日記2017
1月15日(日)夜
朝、讃岐うどんの具にも使ったのだが、
鶏の水炊きを先週やったものの残り。
鶏の水炊きというと博多のものが有名である。
店によっては、とんこつラーメンのような
白濁をしたつゆを使った濃厚なものもあって、
あれはうまい。
そんなものができないか、と、思って、
ハナマサに売っている骨付きの鶏ぶつ切りを
圧力鍋で煮出してみた。
結果として、柔らかくはなり、つゆもうまいものになるのだが、
白濁までには至らない。
(店のものはどうしているのかであろうか?。)
このつゆと、とろとろになった骨付き肉である。
これで最後に思い付いたのは、鶏飯、で、あった。
このつゆでしょうゆ味の飯を炊く。
残っている肉も具として一緒に炊き込んでしまう。
つゆは脂も出てるし、濃厚。
うまいものになるであろう。
米を研いで、水を切り、このつゆを鶏肉とともに
お釜に入れる。
ここに、酒、しょうゆ。
全体で水加減の規定量に合わせる。
酒が入ると浸水時間は長くなる。
2時間以上、3時間程度は取らなければいけない。
さて。
炊き込みご飯の話し。
○○飯、などという。
今日のは鶏飯。
駅弁に多いメニューであろう。
鶏のだしで、しょうゆ味で炊いたもの。
○○飯という場合、肉でもよいが、魚介類の方が
多いかもしれない。
鯛を炊き込んだ、鯛飯。
鮎だと鮎飯。
私が初めてやったのは鮎飯であった。
塩をしないで素焼きにしたものを、のせて、炊く。
炊き上がったら、頭を取って骨を抜いて混ぜ込む。
素焼きの前にはらわたを抜くのが鉄則であるが、
最初はこれを知らずにやってしまった。
ほんの少しでもはらわたが入ると苦味が
飯全体にまわってとても食べられたものではない。
秋刀魚もよくやる。秋刀魚飯、で、ある。
同様の方法でできるが、脂のたっぷりのった秋刀魚は
酒としょうゆで濃いめに味をつけると、堪らないうまさ、
で、ある。
どんな魚でも同じ方法でできると思うが、
やはり特徴のある味や、だしがうまい、脂があるなど、
なんらかとんがったものがよさそうである。
たこ飯、なんというのもある。
瀬戸内の名物だが、これもうまい。
いか飯というと駅弁の胴に飯を詰めて炊くものになるが、
やりいかなどがよさそうか、細かく切って炊き込んでも
うまそう。
貝類でもよい。
ばか貝(あおやぎ)、つぶ貝、サザエなどもあるか。
浅蜊や、蛤でも、むろんうまい。
ただ、むき身が必要で少し手間がかかるか。
ムール貝もパエリアが思い浮かぶが、和風にしても
うまいかもしれぬ。
やはり貝類はよいだしが出るのである。
鶏以外の肉でも、脂があるものはうまい。
豚角煮などの茹で汁。
これも甘辛くすると、うまい豚飯になる。
やったことはないが、牛もうまそうである。
すじ、テールなどの煮込み汁で炊くと、
うまそう、で、ある。
割烹料理などのご飯は炊き込みご飯が一般的である。
京都などでコースを食べても最後のご飯は、なんらか
具の入った炊き込みである。
ただやはり、野菜系のものが多いか。
春ならば筍、しょうが、青豆、夏は枝豆もよい。
秋はきのこ、栗、なんというところ。
肉と野菜になるが、ごぼう笹がきなどは、鶏飯によく入れるが、
脂の多い豚バラなんというのもうまそうである。
ただ、男の料理とすれば、野菜よりは、肉や魚介類一種を
使ったものの方がそそられる。
ともあれ。
今日は酒の量を控えたので、2時間で炊飯器のスイッチを入れる。
炊けた。
海苔を焼いて、ちぎってもみ海苔にして、
散らす。
昨日の讃岐うどんのだしを取った昆布は佃煮にした。
それと、漬物は京都のすぐき。
こういう脂がある味付け飯というのは、
まったく、うまいもの、で、ある。
いくらでも食べられる。
断腸亭料理日記トップ | 2004リスト1 | 2004リスト2 | 2004リスト3 | 2004リスト4 |2004 リスト5
|
2004 リスト6
|2004
リスト7 | 2004 リスト8 | 2004 リスト9 |2004 リスト10
|
2004
リスト11 | 2004 リスト12
|2005 リスト13 |2005 リスト14 | 2005
リスト15
2005
リスト16 | 2005 リスト17 |2005 リスト18 | 2005 リスト19 | 2005 リスト20
|
2005
リスト21 | 2006 1月 | 2006 2月| 2006 3月 | 2006 4月| 2006 5月| 2006
6月
2006 7月 |
2006 8月 | 2006 9月 | 2006 10月 | 2006 11月 | 2006
12月
2007 1月 | 2007 2月 | 2007 3月 | 2007 4月 | 2007 5月 | 2007 6月 | 2007 7月 |
2007 8月 | 2007 9月 | 2007 10月 | 2007 11月 | 2007 12月 | 2008 1月 | 2008 2月
2008 3月 | 2008 4月 | 2008 5月 | 2008 6月 | 2008 7月 | 2008 8月 | 2008 9月
2008 10月 | 2008 11月 | 2008 12月 | 2009 1月 | 2009 2月 | 2009 3月 | 2009 4月 |
2009 5月 | 2009 6月 | 2009 7月 | 2009 8月 | 2009 9月 | 2009 10月 | 2009 11月 | 2009 12月 |
2010 1月 | 2010 2月 | 2010 3月 | 2010 4月 | 2010 5月 | 2010 6月 | 2010 7月 |
2010 8月 | 2010 9月 | 2010 10月 | 2010 11月 | 2011 12月 | 2011 1月 | 2011 2月 |
2011 3月 | 2011 4月 | 2011 5月 | 2011 6月 | 2011 7月 | 2011 8月 | 2011 9月 |
2011 10月 | 2011 11月 | 2011 12月 | 2012 1月 | 2012 2月 | 2012 3月 | 2012 4月 |
2012 5月 | 2012 6月 | 2012 7月 | 2012 8月 | 2012 9月 | 2012 10月 | 2012 11月 |
2012 12月 | 2013 1月 | 2013 2月 | 2013 3月 | 2013 4月 | 2013 5月 | 2013 6月 |
2013 7月 | 2013 8月 | 2013 9月 | 2013 10月 | 2013 11月 | 2013 12月 | 2014 1月
2014 2月 | 2014 3月| 2014 4月| 2014 5月| 2014 6月| 2014 7月 | 2014 8月 | 2014 9月 |
2014 10月 | 2014 11月 | 2014 12月 | 2015 1月 |2015 2月 | 2015 3月 | 2015 4月 |
2015 5月 | 2015 6月 | 2015 7月 | 2015 8月 | 2015 9月 | 2015 10月 | 2015 11月 |
2015 12月 | 2016 1月 | 2016 2月 | 2016 3月 | 2016 4月 | 2016 5月 | 2016 6月 |
2016 7月 | 2016 8月 | 2016 9月 | 2016 10月 | 2016 11月 | 2016 12月 | 2017 1月
|
(C)DANCHOUTEI 2016