断腸亭料理日記2016
10月7日(金)夜〜
おでんが食いたくなった。
昼間、どこか外で視たTVでやっていたのが
頭にあったのであろう。
昨日は30℃を越えていたが、今日はやっと
10月らしい涼しさになった。
帰りに、スーパーに寄って、材料を買う。
一通りの種のセットに好物のつみれとすじを買う。
セットは煮ていないもの。
帰宅。
煮始める。
私の作るおでんは今は日本橋の[お多幸]などを
のぞいて、ほぼ滅んでしまった、しょうゆ味の
正調東京風。
入れるのは濃口しょうゆと酒に水。
これだけである。
こんにゃくがセットに入っていたので、
先にこれは、あく抜き。
鍋で湯がく替わりに、丼にポットの熱湯を入れ
こんにゃくを入れ、レンジに1分ほどかける。
しばらく置いて、流水でよく洗う。
鍋に酒、しょうゆ、水を入れ、買ってきた種を
全部と、あく抜きをしたこんにゃく、冷蔵庫にあった
絹ごし豆腐、昆布を入れる。
この時点でかなり濃いめ。
一度煮立てて弱火で煮込む。
同時進行で、玉子を三つ茹でる。
玉子の固ゆではふたをして弱火で10分。
10分経ったら、冷水で急冷。
完全に冷えてから、殻をむく。
むけたら煮ている鍋に追加。
最初から煮ている、さつま揚げなどの揚げ物、つみれ、
餅きんちゃくなど、すぐに味の染みるものはそろそろ
食べられよう。
三つほど取って、食べ始める。
(この写真は撮りわすれてしまった。)
火はとめておく。
お、そうだ。
野菜室に大根があった。
あれも使おう。
皮をむいて、下ゆで。
味が濃いので、最初に入れたものはパッドに
あげておく。
玉子と豆腐はそのまま。
ここに下ゆでをした大根を足す。
つゆが少し減っているので、しょうゆと酒を足し、
弱火で煮込む。
ここまでで一日目は終了。
パッドにあげたものはラップをして冷蔵庫に。
豆腐、玉子を大根はつゆに入れたまま。
翌朝、第一食。
つみれ、がんもどき、豆腐、玉子。
豆腐も玉子も味が染みてきた。
昼間外出して、帰りに、新たな具材を調達。
つみれの追加と、たこいかの入ったボール。
それから、里芋。
芋を入れるとするとじゃがいもというのもあるが、
関西風の出汁味ではあまり入れないと思うが、
やはり里芋、であろう。
里芋は江戸・東京で今食べているしょうゆ味の煮込みの
おでんが生まれる前、焼いた豆腐などの具材に
味噌などを付けた食べる田楽であった頃からの
具材である。
里芋はしょうゆ味によく合う。
里芋などを入れる前に、既に煮えているものを
食べる。
豆腐、ちくわ、さつま揚げ。
ちくわ、さつま揚げはパッドにあげてあるので
レンジ加熱。
里芋は皮をむいて、下ゆで。
ゆで玉子も再度ゆでて追加。ボール、つみれ。
煮えたものはパッドにあげ、
煮込みのつゆに新たな具材で煮る。
つゆが少なくなってきたら、しょうゆと酒を足す。
これを繰り返す。
ほぼおでんやの親爺である。
意外に愉しい。
そして、お気付きであろうか。
あたり前のような言い方だが、おでんというのは、
煮物、なのである。
東京の煮ものというのは濃いしょうゆ味で
色が付くように煮付ける。
子供の頃から家では魚でもなんでも基本この味である。
出汁で煮る関西の方からすれば下品と
断じられるかもしれないが、これが東京の味、
なのである。
ただ、濃い味なので、つゆにつけておくと
さすがに食べられないので、あげておく。
三日目。
味の染みた大根、里芋、つみれ、こんにゃく。
食べ続けている。
飽きないのか?。
食べ慣れたしょうゆ味の煮ものである、
やっぱり、飽きない。
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