断腸亭料理日記2016

クラブハウスサンドイッチ

7月24日(日)第一食

さて、日曜日。

時々、食べたくなるのだが、
BLTサンドイッチ。

むろん、B=ベーコン、L=レタス、T=トマトのサンドイッチ。

基本、パンは食パンでトーストしたもの。

いかにもアメリカな食いもの。

この前食べたときには、
私が若い頃に夢中になって読んだ、
片岡義男氏の小説のことを書いた。

BLTサンドイッチが登場する
アメリカ文化はともかくとして、
これが、うまい、ということは、間違いない。

まあ、だからこそ、こう頻繁に私も
食べるわけであるが。

なにがうまいのか。
考えてみれば、なんということもない
単純なものである。

ベーコン、レタス、トマト。

ベーコンを焼くぐらいでレタスはそのまま、
トマトも切っただけで、ほぼ調理らしい調理は
していない。

ポイントを挙げれば、マーガリンではなく、
バターを使った方がうまい。
あるいは、マスタード、マヨネーズを
入れた方がうまい。

しかし、この程度。

フランス人などは、こんなものは
サンドイッチとは認めないかもしれない。

ベーコンというのは、どこの国のものか。

ヨーロッパにもないことはないが、
日本で一般的な豚ばら肉のものは、やはり
アメリカで発展したものという。

片岡先生の小説に出てくる、
カリカリに焼いたベーコンに目玉焼きの朝食はといえば
いかにもアメリカということなのであろう。

ハンバーガーもさることながら、
豚バラのベーコンもアメリカン人の
ソールフードといってよろしかろう。

脂に塩は、うまい、のである。

また、マヨネース。

これも今や日本人の食生活に
欠かせないものになっているが、
これはどこのものか。

もともとは、フランス料理の数あるソースのうちの
一つであった。
しかし、発展したのは、やっぱりアメリカであろう。

キューピーマヨネースというのは
戦前からあるのだが、本格的に
定着したのは、戦後。
それも昭和40年代以降ではなかろうか。
それまで、生で野菜を食べる習慣がなかった
我が国で生野菜を食べられるようになったのには
マヨネーズの普及が不可欠であったと思われる。

ついでにいうと、やっぱりいかにもアメリカンな
トマトケチャップもそうだが、日本ではこれらすべて、
戦後の進駐軍の置き土産といってよいのであろう。

そんなことで、私など昭和40年代から50年代に
育った者達は、このようなアメリカンな食いものが
基本的な味覚の一つになってしまっていることもまた
事実である。

さて。

今日は、表題をBLTではなく、
クラブハウスサンドとした。

東京の一流ホテルのラウンジ、カフェテリアにも
必ずあるメニュー。
アメリカンがついたりして、
アメリカンクラブハウスサンドイッチということもある。

BLTとどう違うのかというと、
トーストをもう一枚はさんで、BLT以外に
チキンやターキーの肉をはさむ。

だがまあ、やっぱり、びっくりするほどのことはない。

ボイルか蒸した脂の少ない鶏の肉をはさむだけ。

と、いうことで、今日はクラブハウスサンド。

鶏はもも肉を薄くスライスし、レンジで加熱したもの。


パンは3枚をトースト。
バターもたっぷりと塗る。

片側に焼いたベーコン。
もう片側に鶏肉。

マヨネーズとマスタードも。

三枚なので重ねると随分と厚みがある。

竹串を二本差して、グッと押し付ける。
押し付けたままで、包丁でザクッと半分に切る。

OK。

皿にのせ、ピクルスも添える。




これがまた、うまい、のである。

ただ、クラブハウスサンドというので
今日は鶏肉を入れたが、二枚目の方もベーコンでも
よかったような、、、。




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